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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第116話 運命の時へ……
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ナも必死に声を上げた。ヒースクリフ、茅場の言葉を完全に鵜呑みにはできないからだ。正体を看破した報酬というが、その前にあの男はキリトとリュウキの事を不確定要素とも言った。
その片方をここで抹殺するつもりだとも思えるのだ。
その言葉は、キリトも同感だった。ここは退いて態勢を整えて、皆で対応策を練ること、それが最善の策。だが……。
――……奴は何といった?
ある想いがキリトの胸の内を渦巻く。
――……血盟騎士団を育ててきただと?……きっとたどり着けるだと?
「……ふざけるな」
キリトは無意識の内に、かすかな声を漏らしていた。
あの男は、一万人の精神を閉じ込め、更には三千もの意識を電磁波で焼却せしめただけでは飽き足らず、自分の描いたシナリオ通りにプレイヤー達が愚かしく哀れにもがく様をずっと、そばから眺めていたという訳だ。
……同じゲームの中で、不死属性付与と言う特等席に座して。
キリトは、あの初めて人を愛して、結ばれたアスナを想った。
アスナが泣いている姿を……脳裏に思い描いた。愛する人を泣かせ、血を流させた張本人がこの男なのだ。……許せる道理があるものだろうか? 否、許せる筈もなかった。
「いいだろう。決着を付けよう」
だからこそ、理を捨てたのだ。信念に、本能に従って……。
「キリト、君っ……!」
「っ……!!」
アスナの悲痛な叫び声、そして、信じられないと言うようなレイナの絶句を聞いたキリトは、ゆっくりと2人を見た。
「ごめんな。2人の言うとおりだって判ってる。判ってるんだけど、ここで逃げるわけにはいかないんだ」
アスナは、何かを言おうとした。否定を、やめるようにと訴えようとした。だけど、それが出来なかったんだ。キリトの目を見たら、その代わりに……今言える言葉を必死に紡ぎ出し、口にする。
「死ぬつもりじゃ……ないんだよね?」
「ああ……必ず勝つよ。買ってこの世界を終わらせる」
アスナの言葉に頷いた。そして、レイナを見て。
「オレ達4人で戦ったら、きっと圧勝だ。って思うんだがな。……今回はオレの出番の様だ。必ず勝つよ。レイナも見ていてくれ。……リュウキと一緒に」
「っ……!! ぜ、ぜったいだよ? ぜったいに……帰ってきてね……!」
レイナの叫びにも、キリトは頷いた。次に目があったのはリュウキだ。
「悪いな。……見せ場、取ってしまったみたいだ」
「バカ……言うな。……自信があるなら、……とっとと倒してこい」
リュウキも必死に今の状況に抗う。1対1ではなく2対1になれば、どれだけ勝率が上がることだろうか。それに、オレ達は漆黒と白銀の剣だったはずだから。
キリトは言え
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