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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第115話 Dead or Alive
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事が心配だと言う表情。無理をするんじゃないか、また74層の時の様に。
……まだ あの時はいい。無事に目を覚ましてくれたから。
でも、今回は……。
「ん……」
リュウキは、レイナの頭を軽く撫でた。
「わっ……」
目を伏せていたレイナは、突然の頭の感触に驚いた様にしていた。ゆっくりとリュウキの顔を見る。その顔は……笑顔だった。……レイナが一番好きな笑顔。
「……あの時、キリトは言ったのに、オレは言ってなかったからな?」
「え? なんのこと??」
「……オレにとって、レイナが一番だから。……レイナを最優先させる事を団長に言ってきたんだ」
「っ……///」
レイナは、リュウキのその言葉を聞いて、顔を紅潮させた。あの時、リュウキは集中していたから、聞いてなかったんじゃないか?と思っていたから。
そして、ギルドの一室に入って、リュウキはある事をレイナに告白した。皆とヒースクリフとの会談の時の事。……考えていたことを。
「……正直に言うと。オレは怖い。……どうしようもないくらい怖いんだ」
「……」
長椅子に腰掛け、大理石で出来ていると思える床の光沢をじっと見つめながら続けた。
「……あの第74層の攻略の時もそうだった。……レイナが飛び込んできてくれた時と同じで……。オレはレイナの事、信じてない訳じゃないのに、怖かったんだ。……君を失いたくない。光が闇に飲み込まれるんじゃないかって……。レイナだけじゃない。この世界で出来た、掛け替えのない存在が……」
思い返すのは、あの戦いの時。転移結晶が使えず、後退も最早できない状況。そんな時に、レイナが飛び込んできた。……その美しい身体が、凶刃に裂かれて、その御霊を散らしてしまうのではないか、と頭の中に過ぎった。
……だから、叫んだんだ。そんな悪夢を振り払う為に。
「……ごめんな。決戦の前だって言うのに、オレは弱気になってしまってる。……レイナにあの世界に必ず還してやるって言っておいて……」
そこまで聞いて、俯いているリュウキの顔を両手でそっと掬い上げるレイナ。リュウキの目線と自分の目線を合わせ、ニコリと微笑むと、ぎゅっと彼を抱きしめた。
「前にも言ったよ? ……幾らすっごく強くたって、リュウキ君だって人間だもん。……怖いって思う事だってあるし、弱気になっちゃう事だってあるって思う。……言ってくれて、私は嬉しい。リュウキ君の本心を聞けて本当に嬉しい。私の前で貴方を見せてくれている事が私は嬉しい」
抱きしめながら、レイナは続けた。
「……私も同じなんだよ。私も本当に怖いよ。……リュウキ君と同じ。お姉ちゃんやキリト君もそう、……最愛の人が消えてしまう事も。……それが一番
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