第4巻後編
@クルーズでの臨時バイト×銀行強盗犯瞬殺する俺
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ャルはこの店について聞いたので、店長は笑みを浮かべてスカートを抓んで上げ、大人びた容姿に似合わない可愛らしいお辞儀をしたのだった。店名は@クルーズで、早速仕事を開始したが思ったよりも忙しく動いてたシャルにラウラ。
「デュノア君、四番テーブルに紅茶とコーヒーお願い」
「分かりました」
カウンターから飲み物を受け取って、@マークの刻まれたトレーへと乗せる。単純な動作にさえシャルは気品に滲み出ていて、臨時同僚となるスタッフ達はホッとため息を漏らしていた。なお俺は死角になる辺りで観察していたので、俺の飲み物とかは他の店員が運んできた。初めてのアルバイトだと言うのに、立ち振る舞いは物怖じした様子はなく堂々としていたので、嫌味などは出ていなかった。そんなシャルの姿に、主に女性客のほとんどが見入っていた。
「お待たせ致しました。紅茶のお客様は?」
「は、はい」
自身の方が年上であるにも関わらず、女性は緊張した面持ちでシャルに答えていた。紅茶とコーヒーをそれぞれの女性に差し出す前に、シャルは当店のサービスについてを尋ねていた。
「お砂糖とミルクはお入れになりますか?宜しければ、こちらで入れさせて頂きます」
「お、お願いします。え、ええっと、砂糖とミルク、たっぷりで」
「わ、私もそれでっ」
実はこの女性客二人は、常日頃からノンシュガー・ノーミルクのはずなんだが、今日に限ってはあえて目の前の美形執事に奉仕してもらいたい一心で答えていた。俺は客や店員らが死角となっている席で、小型端末を取り出してから小型偵察機でずっと店内を見ていた。その女性客二人の内心を知ってか知らずか、シャルは柔らかな笑みを浮かべて頷いく。
「畏まりました。それでは、失礼致します」
シャルは白く美しい指がスプーンをそっと握り、砂糖とミルクを加えたカップの中を静かにかき混ぜる。時折、僅かに響く音でさえ女性客は息をのんで聞き入っていた。にしてもシャルの執事姿は、ホントによく似合っているな。二学期からの文化祭では喫茶店という候補でも入れておくとしようとして、小型端末でメモをしたのだった。
「どうぞ」
「あ、ありがとう・・・・」
すっとシャルの手元から差し出されたカップを受け取り、女性はどきまぎとした様子でそれを口に付けた。次に同じようにコーヒーを混ぜてもらった女性客も、緊張からなのかギクシャクとした動きで僅かに一口だけ飲んだ。
「それでは、また何かありましたら何なりとお呼び下さい。お嬢様」
そう言って綺麗な一礼をするシャルはまさしく『貴公子』としか言い様の無い雰囲気を放っていて、女性客はポカンとしたまま頷くのが精一杯だった。接客業はやってみると、結構大変だけどやってみると慣れてくれば問題無さそうだな。ラウラの事を心配
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