終焉
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どのみち、今回も私たちの負けだろう。
おとなしく投稿すると私はゲームオーバーだ。
コンティーニューさえも出来ずに終わる。
・・・それだけは避けないといけない。
「なら、わかるでしょう?私を殺したければ殺しなさい。そうしても無駄だから。また生き延びてやるわ」
「・・・なら、殺しても生け捕りってことになるのよね?」
やれるもんならやってみなさい。
私は全力で逃げ切ることができれば次につなげることができる。
奴につかまると私はゲームオーバー。
ただし、『死ぬ』ことができれば次につなげられる。
そのための手段ならもう持ち合わせている。
雪ちゃん、紗由利、想夢・・・ごめん。
また・・・しくじった。
次こそはうまくやるから。
「やれるもんならやってみろ、このクソ女」
そうして私は持っていた鋸で首を掻っ切って自決した。
あるところにある少年がいた。
その少年のそばにはいつもある少女がいた。
その少女はあるとき両親を亡くした。
その少年はその少女を慰めようとした。
しかし、少女はあるとき両親を生き返らせるため多くの人々を生贄にささげた。
少女の願いはかない、両親は蘇った。
最悪の形で・・・。
少女は別の方法で両親を完全によみがえらそうとした。
そして、その願いはかなった。
しかし、それは全てを投げ捨て、孤独となることでしか得られないものだった。
少女は少年のそばから離れた。
少年は少女を救うため、別の方法で少女の両親を完全蘇生させようとした。
それは十数回に及んだ。
そして、それは今までに一度も成功していなかった。
『これでまた失敗か』
少年は本を閉じる。
その本にはある物語が記されていた。
しかし、再び本を開けるとその本は白紙に戻っていた。
『もう、無理なのかもしれない。彼には荷が重すぎたのかもしれない・・・。ならば、少しだけ力を与えてみよう。残された時間で彼がどれだけ頑張れるのかを見てみよう。ねえ』
少年は目の前に立つ己が生み出した少女を見る。
その少女はかつて自分が救おうとした少女とたいへんよく似ていた。
この物語で今目の前に立つ少女を救うことができれば、かつての少女も救うことができると信じて・・・。
『利英』
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