カラオケ
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「やっぱり利英さんはお上手ですね」
「よくわからなかったけど、こんな感じでいいのかな?あ、次雪ちゃんだよー」
初めに央山先輩が手本を見せ、続いて上元先輩が歌った。
二人とも80点台という大山先輩の経験からして結構いい点数を取っていた。
が、やはり利英さんは別格だった。
「・・・98点なんて初めて見たよ。で、これ初見でしょ?」
「そうですね。お店とかでたまにかかってるのを聞いてたりするだけなので、ちゃんと聞いたのはこれが初めてです」
それで、98点である。
よくテレビでカラオケがうまい人とか出てるけど、出れるんじゃない?
ほぼ初見でこれでしょ?
「雪菜ちゃんもなかなかだねー。京介もそうだったけど、初カラオケにしては二人とも上出来だよ。いや、むしろ脱帽レベルだね」
「そうなのか?俺はよくわからないな。ただ、好きな曲があったからやってみただけだ」
「私これぐらいしか知ってる曲ないんです・・・」
みんなポップスをうたっている中一人だけクラシックという。
しかし、頑張ったかいあって93点という央山先輩の経験からしてクラスに必ず一人はいるカラオケうまい奴ぐらいの点数はとれたという。
頑張ってよかった・・・。
「じゃ、もう一曲行くか!」
最後はデュエットということになった。
簡易的にストローの入った袋でくじを作りペアを決めて行った。
それを何度か行ったが、私と利英さんのペアのときは見事相性度87というとても良い結果が出た。
というか、相性度なんてはかれたんですね。
「歌、うまいんだな」
帰り道、利英さんは紗由利さんに迎えに来てもらったらしい。
なんでも初カラオケについて話したかったからだとか。
こういうところは子供っぽいというか利英さんらしいというか・・・。
「そんなことないです・・・。上元先輩も格好良かったですよ!」
上元先輩が歌った曲は央山先輩が言うには懐メロという少し昔に流行った曲が多かった。
私はみんないい曲だし、男性特有の渋い声もうまくマッチしているなーとは思ったけど・・・。
「そうか?古臭い曲ばっかだから親父くさいとか思われないか心配だったんだがな」
若干苦笑いしつつ、それでもなんだか楽しそうだった。
「あの、上元先輩・・・」
「ん、なんだ?」
「あ・・・あの・・・えーと・・・今度、またカラオケに行き・・・ませんか?」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ