三十五話 学級委員(リーダー)
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広翔は第三次世界大戦に日本兵として駆り出されていた。
当時8歳だったが、いまでもはっきりと記憶に残っている。怒り、悲しみ、その感情が絶えなく思い出す。
広翔たちの日本軍は上海に上陸し、そこに奇襲をかけた。世界の国々とともに。
戦争は20日くらいで終結した。中国と世界の攻防戦となった。
中国の人口は多く、また中国兵は指揮・軍人合わせて約2億人いたという。
それは勝てるはずがなかった。駆り出された日本兵は50万人と少なく、連合軍合わせて1億に満たなかったという。
奇襲はしたものの中国の防衛力に沈黙し、わずか20日で終わったのだ。だが、どこの国も死者は多く、合計で6000万人の死亡者が出たらしい。
そこの中で広翔は能力を発揮し、日本でも世界からでも、注目を受けていた。「エレクトロキラー」という宛名がつけられていた。いつの間にか。
そう。俺は何万の人の人を殺した。怒りとともに。破壊した。悲しみとともに。
僕にとっては戦争は最悪のものだった。
人が死に、モノが破壊される。勝っても負けても現状は変わりはしない。それでも今もなお、世界中では戦争が起こっている。
5年間たたき続けてきたが、日本軍を抜け出したし、戦うこともやめた。
「エレクトロキラー」名とともに。
僕は戦いという名の狭い世界で生きてくのではなくて、広い世界で生きてくことを決めた。
戦争をなくしたい。
本を読みながらいろいろなことを考えてしまった。長い話をしたが、それは広翔には戦争に関してのエピソードしかなかったからだ。
ほかにも、小説や勉強に関する本なども読んでみた。
あっという間に1時間半くらいが経過し、チャイムが鳴った。
「いこっか。」
広翔は静かに頷き、購買に行くことにした。
・・・・
購買でラーメンを食べ、あんなこんなで帰る時間が来て職員室に向かった。
加奈は職員室のドアを3回トントントン、と叩いた。
「失礼しますー。平林先生はいますか?」
加奈がそういうと、中から声が聞こえた。
間をあけてドアがガラッと空いた。
「平林先生、校舎を見て回ってきました。」
「お疲れさま。じゃあ今日はここまでね。明日は広翔クンも授業に参加するから筆記用具とかもってきてね。」
平林先生やさしい言葉でそう言った。
「わかりました。」
と広翔は単純な言葉で返した。
「うん。細かいことは加奈ちゃんにメールで送るから。」
「はい、ありがとうございました。」
今度は加奈がそういって2人でお辞儀をした。
「帰りに気を付けてね。」
「失礼しました。」
ともう一度お辞儀をした。
忙しそうな広林先生との一連の会話を終え、広翔は帰ることにした。
授業は終わっているのだが、委
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