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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第31話:思い出のバカンス……支払いと受け取りと嘲り
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(グランバニア軍輸送船・ステラポラレ号)
ティミーSIDE

僕と父さんとリュリュは既に出港させてあった軍の輸送船に、ラーミアを使い降り立った。
大鳥(ラーミア)の荒い飛行は初心者のリュリュには大変だと思い、体勢を固定しやすい大鳥(ラーミア)の首回りを彼女(リュリュ)に譲り、僕自身はその後ろで補佐に回ったのだが……

彼女(リュリュ)の着てるドレスのスカートが結構短めだった為、とても素晴らしい飛行時間を味わえました。
う〜ん……まさかリュリュが、あんなにセクシーな黒いランジェリーを所有してるとはね。

そんな訳で、個人的には今回の犯人達の事が大好きです。
父さんもウルフ君も彼等を苛めると思うけど、僕だけは優しくしてあげよう。
と、なると……

「父さん、ラーミアを小さくして隠しましょう。こんなモノを連中が見たら、動揺して何をしでかすか分かりません」
「なるほど、そうだね。ラーミア……女の子の姿に戻りなさい」

唯一言う事を聞く父さんの指示で、大鳥だったラーミアは人間の少女の姿に変化する。
すると僕の足下までトコトコ近付き、徐に……(げし!!)とスネを蹴り上げた!
「あ痛ぁ! な、何するんだよぉ?」

「“こんなモノ”とは何だコラ! お前、特別に乗せてやったんだから感謝しろボケぇ! お前はアルルにだけ乗ってればいいんだよ」
いたたたた……何処で憶えてくるんだ、そんな言葉を?

僕は蹴られたスネに手を当て蹲りながら涙目でラーミアを睨み付ける。
文句の一つでも言ってやりたいが、相手は子供だし……何より先程リュリュの“黒いの”を拝めたので、今回は許してやる事にしよう。

そんなこんなの遣り取りをしてると、水平線の彼方に目的の船が見えてくる。
そして近付くにつれてその姿は大きくなり、水兵達の素晴らしい操船技術のお陰で、滞りなく二つの船が接舷した。

ウルフ君達の乗るルクスリエース・バンデ号と、僕等の乗ってるステラポラレ号は、幅広な2枚の渡し板で行き来が可能になり、直ぐにでも身代金と人質の交換が出来る様になる。
さて、僕も活躍しないとね。

「犯人さん達。約束通り身代金を持ってきました。人質をこちらの船に移乗させて下さい!」
「ふざけるな、金を渡すのが先だ!」
はい。案の定ここで駄々をこね出しましたよ。もう一芝居……最終幕の開始だよ。

「やっぱりね……金だけ受け取って、人質は返す気が無いんだよアイツ等。交渉決裂! 全軍一斉攻撃だぁ(ニヤリ)」
「そんなー!? ウルフ様は如何なるのですか?」
悪い王様がここぞとばかりに攻撃を命じれば、可憐なお姫様が涙ながらに恋人の安否を気遣う。

「ちょ、待って陛下!!」
「そ、そうだ……人質を返さないとは言ってないだろ!」
人質のVIPが動揺を
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