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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第29話:思い出のバカンス……反感を買います。
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れにリュリュが悲しむ』
うんうん……俺は超重要人物だよ。犯人等も他の人質を盾にするより、俺一人を盾にした方が効率的だと思ってるはず。

『そんな事言ったって、5億もの大金は無いじゃん!』
「いやいや陛下……今無くっても、何とか用意する事は出来ませんか?」
普通に考えれば5億もの大金を用意するのは、国家であっても大変な事。即ち時間が膨大にかかるって事。

『そりゃ税金の徴収を待てば5億くらいは集まるけど……先日徴収しちゃって各機関に配分しちゃったから、次に集まるのは1年後だぞ。待てるのか1年も?』
「あのー……1年待てる?」
俺は遠慮がちに犯人に問いかける。

「待てる訳ねーだろ!」
だよね〜。
解ってて聞いたんだ、俺もリュカさんも。

『あの……こういうのは如何でしょうか。現在城にある金を全て集めて、それを身代金として支払うというのは』
良識的な大臣が折衷案を提示する。

「現在城には幾ら程あるのでしょうか?」
普段であれば国庫に1千万〜2千万(ゴールド)の資金が用意されているが、本当の事は言わないだろうな。

『至急確認してきましょう』
オジロン大臣が俺の言葉に反応し、慌てた様子でMH(マジックフォン)の画面から消えて行く。
それを見計らい俺はMH(マジックフォン)の画面を消し、犯人に話しかける。

「見ての通りあの二人は良識的な人物だ。でもオジロン大臣は小心者で、殿下の威光に隠れてないと発言も出来ない。陛下に武断的な決定をさせない為にも、殿下を敵に回してはダメだ。あの方を味方にしてる限り、身代金は支払われるし皆の命も保証される」

「だがお前が居れば早まった事は出来ないだろう」
嬉しいねぇ……俺を超重要人物だと認識してくれた。
だが残念。アホ王には通じないんだよね。

「俺もそう思ってた……だが陛下は見捨てる気でいる様だ。如何やら娘に手を出した事が気に入らないらしい……全てをアンタ等(犯人)の所為にして、娘に手を出した俺を抹消したいらしい。あれだけの美女だからね、父親だろうが我慢できないんだろうよ。俺の死に悲しむ娘を、慰めるフリして……」

「ちっ……とんでもねー国王だな」
この会話はMH(マジックフォン)を通してグランバニア城へも聞こえている。
みんな怒ってないと良いなぁ……

ウルフSIDE END




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