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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第29話:思い出のバカンス……反感を買います。
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フ様の事が心配で心配で』
祈るかのように両手を胸の前できつく握るリュリュさん……更に胸を強調させ、(ヤロー)共は目を離せなくなる。俺もね!

『お父様、ウルフ様は無事に戻ってこられるんですよね!?』
『リュリュ……今その事で彼等と大事な話をしているんだ。邪魔をしてはいけないよ』
MH(マジックフォン)のビジョンでは、リュカさんがリュリュさんの肩を抱き締め、画面外に居る誰かに合図を送る。

『父上、ウルフ殿が囚われたというのは本当ですか!?』
するとティミーさんがオジロン大臣とユルメイド(スノウさん)を引き連れ颯爽と現れた。流石モノホンの王子様……格好いいなぁ。

『誰から聞いたんだよ?』
『リュリュが泣き叫びながらこちらに向かっていたんです』
『殿下……どうやら囚われてるのはウルフだけではない様ですぞ』

騒がしくなったグランバニア城側で、忠臣面したオジロン大臣が顔を強張らせてティミーさんにMH(マジックフォン)を見るよう指さす。
『なんて事だ……ウルフ殿、そちらば無事なのかい?』

「はい殿下。彼等は紳士的で我々に危害を加える事は……」
俺はティミーさんに現状を答えながら、チラリと犯人に視線を向ける。
犯人も俺の視線に答えるように黙って頷き、危害を加えない事を約束する。
まぁそう仕込んだんだけどね。

『リュリュは部屋に戻ってなさい』
俺がこの交渉にとって重要人物であると言う事と、お色気オッパイを皆に知らしめたところで、リュリュさんの出番は終了。
ユルメイド(スノウさん)に手を引かれつつ、我らの視界から退場していった。ちょっと残念。

『それで父上……彼等の要求は何ですか?』
『13ゴー「彼等の要求は5億(ゴールド)の身代金です殿下!」
アホ全開の王様が勝手に“13(ゴールド)”と言うのを阻止するべく、殿下の問いかけに割り込む形で答える。

『5億(ゴールド)!? そんな無茶な……』
『だから予もそう言ったんだよ。13(ゴールド)で手を打てって……』
『陛下……5億の要求なのに、13(ゴールド)で手を打つはずがないでしょう』

アホ王に良識的な家臣が対応。
我が儘いっぱいのアホ王は、この状況に膨れっ面。
そろそろ値切り交渉に突入かな?

『もういいよ。コイツ等は不可能な金額を言って、国家を困らせてるだけのテロリストだ! どうせ人質は皆死ぬんだから、武力行使しちゃおうよ』
我が儘で考える力のない馬鹿が行き着く結論に到達したアホ王。
それを聞いた犯人は、恐怖を感じ取ったらしく覆面から覗く目に怯えが窺える。

『馬鹿な事を言わないで下さい父上。大切な国民の命を危険にさらす事は出来ませんし、何よりウルフ殿を失えば我が国家に多大な損失を与えます。……そ
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