第三話
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悪い物を見たくない。それに、わたしはあんな下等で愚かな生き物に殺されてやる道理はないんだけど」
「いやぁ〜、このありえないくらいの回復力、それとなんかみなぎる力感。もしかしたら超人的な力が宿るなんてことは無いのかなって思ったんだけど……」
「ただ傷が元に戻っただけで、お前はなんら変わってないわ」
「それを早く言ってくれよ!! 」
俺はそう叫ぶと、少女を抱き上げ、一気に走り出した。彼女は思ったよりずいぶんと軽かった。大あわてで階段を駆け下りていく。
てっきり超人的な力を得たんだと思いこんでいた。普通そうだろ。危機的状況で現れた存在と契約を結ぶとき、悪と戦う力を与えられるのはこの世のルールじゃないの? 元の体に戻ったのは嬉しいけどあの化け物はまだ生きている。戻ってくるとも言っていた。再会なんかしたらまた喜々としてぶち殺されそうだ。それ以上に思ったのはあいつがここからいなくなったのは何かが来たからだ。それはいま抱きかかえている少女のことを言ってるんじゃないのか? うん多分間違いない。やつのターゲットは、きっとこの子だ。
急がないと!
俺は階段を駆け下り駆け下り、踊り場を突っ走り下へ下へと走る。
再生した体は以前より力強く、スタミナもあるようだ。小学生くらいの女の子を抱きかかえてるのに、荷物を持たない状態で駆け下りるのと変わらない感覚。
上の階で派手にガラスが割れる音がした。同時に壁だか扉だかが派手に壊れる音がして、複数の足音がもの凄い速度で近づいてくるのがわかった。
「ドラドラドらおら〜」
先ほどまで聞き慣れた声が誰もいない校舎に響き渡る。
「急ぎなさい、あいつが帰ってきたわ」
「言われるでもないよ」
奴が帰ってきたんだ。そして階段を駆け下りて来ている。切迫した状況。
何で足音が複数なのかはわからないけど。
一階のフロアへと出た。玄関まで数十メートル。あと少しだ。
そう思った時、転がるような勢いで人であらざる形の生き物が駆け下りてきた。壁を一気に走り、俺たちを追い越したかと思うと激しくブレーキをかけて停止した。板張りの壁が派手に捲れあがり、ガラスも飛び散る。
???如月流星だった???。
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