第三話
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を刺激してまたその感触が気持ち悪いんだ。
「そう、名前はシュウね。じゃあ、シュウ、言うまでもないでしょうけど、このままだとお前は死ぬわ」
そんなの分かってますって。こんな生けるグロテスクな存在、生存の可能性なんて無いよ。むしろ、この状態で今も生きていることが不思議。
「そうね。……でも一つだけお前が助かる方法があるわ。興味ある? 」
「そりゃ俺はまだ死にたくないけど、そんなの可能なの? 」
少女は頷いた。
「でも、今の状態で生き延びるだけだったら意味がない。そんなんなら、むしろ死なせてくれ」
とワガママ言う俺。
「ふん、こんな状態で生き延びられてもわたしにとっては迷惑よ。当然、もとの状態に戻してあげるわ。潰れてるけど手みたいなものや、その千切れた足も元に戻るし、空洞になってる眼も復活する。それから派手に切り開かれてはみ出してる内蔵も腹の中に戻り傷口も塞がる。傷痕さえ残らない。……残念ながら不細工なお前の顔は治らないけどね」
少女の言葉はまるで原稿を読み上げるように淡々と話しているように感じる。軽いジョークが混ぜられているようだけど反応できない。そして少女のその姿に、なんだか俺は夢を見ているような感覚に囚われてるんだ。そう、まるでリアルなゲームの世界の中にいるような感覚だ。自分自身も体の感覚が遠くに行きかけている。あんなに酷かった全身の痛みも今じゃかなり薄れちゃってる。ボロボロになった肉体も目の前の少女の話していることさえも遠い世界の出来事のようだ。眠さを堪えてやっているリアルなRPGな感じがする。意識が遠のくというか猛烈に眠いというか。
……やばい、これって死にかけているんじゃねえか。
「ただし、条件があるわ……」
うんうん、そうだよね。うまい話には必ず裏がある。それでもなんかあんまりに出血しすぎたためか意識がどんどんぼやけていくんで、なんか深く考える気にもならないんだ。なんもかもめんどくさい。少女が話している事も、あの触手の化け物がここに戻ってくる可能性すらなんだか遠い遠い場所のお話しみたい。
「わたしと契約をすれば命は助かる。けれどそれは期限の無い契約。お前はわたしの下僕になり、わたしを護りわたしと共に生きなければならない。お前の命はわたしの手の中にあり、わたしが死ねばお前も共に死ぬ宿命を背負うことになる。……それはこのまま死んで行く方が遙かに楽かもしれないわ。さあどうするの? おまえには選ぶ権利があるわ……」
そう言って俺を見みつめる。
寧々のいる世界に旅立ちかけている俺にとって、少女の提案にあまり魅力は感じなかった。これまで受けてきた苦しい思い、痛い思い、悲しい思いをするのは嫌だった。逃げられるものなら逃げてしまいたかった。今の俺は柵の世界の拘束具が外れた状態。すぐにで
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