第4巻後編
シャルと共に服をチョイス×一時休憩で日本製のモノで見てみたい所
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まあラウラは普段ああいうのを着ないからか、意外に時間が掛かる事を知っているので待っていた。改めて一夏とシャルロットが選んだ服を見ると、それは所謂『クール系』というタイプのファッションだった。
「(どうせなら可愛いのがよかったのにな。だがシャルロットはともかく一夏が選んでくれたんだから、褒めてくれるはず)」
自分の妄想でありながら、ラウラは真っ赤になりつつも着替えようとしてみたが結局制服姿になってしまった。
「あれ?ラウラ制服のまま・・・・?」
「どうしたんだ?もしかして気に入らなかったのか?」
「一夏にシャルロット・・・・も、もう少し可愛いのがいいな・・・・」
照れ臭そうに言うラウラが余りにも女の子的で、シャルと俺は一瞬ポカンとしてしまった。けどすぐに持ち直して、力強く頷く俺とシャルだった。可愛いのがいいという事で、色・形とかを希望を聞いたシャルだったのでセレクトは俺の役目となった。それなりの露出度なら、肩が出ているワンピースとアクセサリーのブレスレットをセレクトしてから、シャルにも確認をさせた。
「露出度が高い服ならば、色は黒の方がいいな。その方が落ち着いて見えるし、ラウラの銀髪と似合いそうだ」
「あ、余り派手なのは困るぞ一夏」
俺とシャルの頑張り振りに多少不安を覚えたラウラは釘を刺したが、返ってきた返事は代わりにシャルがしてくれた。
「大丈夫だいじょーぶ!僕と一夏に任せちゃってよ!」
「わ、分かった」
普段大人しいシャルに強引に来られると、ラウラとしては従う他無い。しかも俺とシャルはセンスがいいし、過去にモデルをした事もあるのでそれなりの知識を持っているからだ。それから二十分後、着替え終わったラウラが試着室を出ると店内にいた全員が息を飲んだ。
「うわ、すっごい綺麗・・・・」
「妖精みたい・・・・」
店内中の視線を受けたのか、流石のラウラでも照れ臭そうな顔をする。着ている服は肩が露出した黒のワンピース。部分部分にフリルのあしらいがあって、可愛らしさを流出している。ややミニの裾がラウラの超俗的な雰囲気と合っていて、言葉より妖精さながらの格好だった。
「く、靴まで用意してくれたのか。驚いたぞ」
「服だけセレクトしたとしても、靴だけ普通だと意味が無いんでな」
「そうそう。せっかくだから、ミュール履かないとね」
初めて履くヒールのある靴に、ラウラが姿勢を崩す。全員が『あっ!』と思った次の瞬間には、俺がその体を支えていた。
「す、すまない一夏」
「どういたしましてだ」
体勢を立て直したラウラの手を取り、お辞儀をする俺だった。そんな二人を見ていたので、貴公子とプリンセスといった様子でシャルがやると物語のワンシーンのようでさえあった。
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