1期/ケイ編
K14 I LOVE YOU SAYONARA
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ケイを置いて緒川と共にエレベーターに乗った未来は、内心、不安でいっぱいだった。
「はい。リディアンの破壊は、ケイ君のおかげで最小限に抑えられています」
緒川は通信機で弦十郎に現状報告をしている。
「これから未来さんをシェルターへ案内します。――それと司令。カ・ディンギルの正体が判明しました」
これには驚いて、未来もつい緒川の言葉を待った。
「物証はありません。ですが、カ・ディンギルとはおそらく――」
続く言葉は聞けなかった。
エレベーターの天井が凹み、壊され、エレベーターの中にケイが落ちてきたからだ。
「きゃああ! ケイっ、ケイ!」
未来はケイを何とか抱き起こした。
出血こそ少ないが、体中が痣だらけだ。一体どんな凶敵と戦ったらこうなるのか。
とっさに悲鳴が出かけて呑み込んだ。代わりに、縋るように、膝に寝かせたケイを強く抱いた。
壊れたエレベーターの天井から降りて来て緒川の首を捉えていたのは、金蘭の鎧を着た女――櫻井了子と瓜二つの女だったのだから。
「こうも早く悟られるとは。何がきっかけだ?」
「塔なんて目立つ物を、誰にも悟られることなく建造するには、地下へと伸ばすしかありません。そんなことが行われているとすれば――特異災害対策機動部二課本部、そのエレベーターシャフトこそ、カ・ディンギル。そして、それを可能とするのは…っ」
「……漏えいした情報を逆手に取って、上手くいなせたと思っていたのだが」
エレベーターが停まり、ドアが開いた。
緒川は体をひねって金蘭の女の手から逃れると、懐から抜いた銃で女を銃撃した。だが女は何のダメージもないように立ち、宝石が連なる楔を放ち、緒川を拘束した。
「緒川さんッ!」
「未来さんっ……ケイ君を連れて、逃げ…っ」
――碧の光線が女の背中を撃った。
女は光線に貫かれはしなかったが押され、楔に捕えていた緒川を落とした。
ケイが横たわった態勢のまま片手でプリズムレーザーから中粒子ビームを撃ったのだ。
「まだ意識が残っていたか。さすがワタシが鍛えてやっただけはある」
ケイは這いずってエレベーターから出ると、プリズムレーザーを杖代わりに立ち上がった。だがすぐに苦痛を呈して膝を突いた。
「イヤよ、しっかりして! ケイ!!」
「わ、かって、る……この、程度で、くたばれるか…よ!」
未来は急いでケイの傍らへ行き、ケイの腕を肩に回させた。ケイは未来の肩を痛いくらいに掴んで立ち上がった。
「麗しいな。最愛の妹を利用してきた者を守ろうというのか」
「利用、だと…くっ…?」
「何故、二課本部がリディアンの地下にあるのか。聖遺物に関する歌や音楽のデータを、生徒たちを被験者にして
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ