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インフィニット・ストラトス if 織斑一夏が女だったら
第九話《『私』と俺と私》
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*

・・・俺が『私』と会ってからどれくらいたったのだろう。なにせこの空間では、眠くならない、おなかが減らない、朝も夜もないのだから時間の感覚がすっかりなくなってしまった。

この空間について分かったことといえば、想像したものをなんでも産み出せることくらい。精神の世界なのだからそうできたとして、なんだと言うことなのだが。

そんなことより、問題は私だ。

あいつは何をするか解らない。もしかしたらもう、取り返しのつかないことをしているのかもしれないのに、『私』はその危険性を全くといっていいほど理解していないのだ。

*

それにしても、この空間からはどうやったらでられるのでしょうか。

俺君は主人格の『私』が鍵なんじゃあないか、と申しているのですが、『私』にも、どうすればよいのかわかりません。

なにせ、『私』は初めての沢山の人格をもったのですから、どうしたらいいのか知らないのです。

皆様は普通、どうやって人格を変えているのでせうか?そこのあなた、教えてください。

*

とても広い部屋のなか、私は大きなベッドに腰かけていた。

童話『アリス』のアリスのような格好をしてベッドに座っている。

まるで、きせかえ人形。あるときはメイドのような格好をし、またあるときはタキシードを着ていたりする。

私に意思はある。だが、逆らおうとしないだけだ。

一種の奴隷状態。逆らおうという考えが生まれないほど、私の心は衰弱していた。

私はただ、戦うだけ。スコールの命令に従い、破壊を繰り返していた。

命令に忠実に従い、無機質の愛を貰う。

私は、考えていた。私が求めるものと何が違うのか。

たしかにスコールから貰う愛は、あたたかい。でも、心には穴が空いたままなのだ。

今の私は、戦い、愛を求めるだけの機械。でも、必要以上の破壊をすることはなかった。いつも命令された破壊を最小限で完璧にこなしていた。

その為、スコールも、私も、織斑一夏という半ISが、規格外の力を持っていることに、気づいていなかった。













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