暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス if 織斑一夏が女だったら
第九話《『私』と俺と私》
[2/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
しまう、と本で読んだのですから。死なないはずがないのです!
はっ!ということは、やっぱり『私』は死んでしまったのですね!?
齢
(
よわい
)
13にして、早くも生涯を終えてしまうとは。悲しきかな!
『私』は思わず成長した『私』を見て、泣いてしまいました。
アーメン、『私』!『私』、アーメン!
*
立ち上がったかと思うと、幼い俺はメソメソと鳴き始めた。
(な・・・なんなんだ!?この俺は!?)
*
あ、あああああ。「」あああ?ああ、あ
美味しい。あたたかい。あたたかい。ほしい。ごめんください。あたたかい、もっと。窓をしめる。オレンジ。染まる。あたたかい。夕御飯。家族。たべる。たべたい。あたたかいの。もっと。ほしい。あたたかい。ほしい!
私は、泣いていた。笑いながら、泣いていた。
*
「お・・・落ち着け!そこの俺!」
俺は思わず叫んだ。
ーーいや、俺じゃない!俺だけど!この娘は俺だけど俺じゃない!あぁ、ややこしい!!
*
わ・・・『私』が怒ったのです。この方はやっぱり『私』ではないのでせうか?だって『私』は怒りませんもの!そうですとも!
ではやはりこのお方は、ドッペルゲンガーなのですね!?
「ナムアミダブツ!」
*
幼い俺は急に手を会わせ、ナムアミダブツ!と唱えた。
ーーだめだこの幼い俺。早くなんとかしないと。
「いやいや、落ち着け!幼い俺!今がどんな状況か解っているのか!?」
「どど、どんな状況だなんて!天国まで『私』を追っかけて来て!何をいっているんですか!?」
お前が何いっているんだよ!
俺はものすごい疲労を感じた。
*
私は今も、泣いていた。
全身
(
からだ
)
を真っ赤に染めながら。
独りでずっと泣いていた。
銀を辺りに飛ばしても。
泣いても、泣いても、笑っても。
どんなにぬくもり満たしても。
心の隙間、大きな穴は。
ぬくもりをただ願うだけ。
私は
福音
(
ぎん
)
を
貪
(
むさぼ
)
った。
口が、顔が、赤が染める。
おなかは満たされ赤くなる。
赤をたくさん浴びたとしても。
心の穴は空いたまま。
*
「お前、俺なんだろ!?コンクリートの部屋の記憶があるだろう!?」
俺は思わず大声をあげていた。
「はっ!そういえば、確かに!でも、なんであなた様がそのようなことを!?」
幼い俺はオーバーなリアクションでそう答えた。
まじか!?俺ってこんな奴なのか!?
*
太陽が沈みかけ、辺りが影に染まり始めた。
「出撃した五名!皆さんの意識が戻りました!」
医療科の先生は大きな声で一年全員へ知らせた
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ