第154話 孫堅参上
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当にご無事でよかったです。何で清河王と戦ったのです。私がこなかったら死んでいたかもしれないじゃありませんか!」
孫権は孫堅のことを厳しく怒った。彼女は母である孫堅のことが心配だったのだろう。今頃になって涙目になっていた。その表情を見て孫堅はバツが悪そうな様子だった。
「蓮華、悪かった。次は気をつける」
孫堅は気落ちした表情で孫権に素直に謝った。孫権は自分の涙を懐からだした布で拭いた。
「ねぇ。蓮華がどうして車騎将軍と知り合いなわけ?」
「おお。大いに気になりますな」
孫策と黄蓋は孫権に正宗との関係を聞いてきた。孫堅も興味を持ったのか孫権に視線を向けた。視線の集まる孫権は三人に詳細を説明するのだった。
「ふうぅ〜ん。そういうことがあったのね」
孫堅と孫策と黄蓋はしみじみと孫権の話を聞いていた。
「いやはや。車騎将軍があれほど強かったとは驚きですな」
「何なんだい。あの強さはおかしいだろ!」
孫堅は逆ギレ気味に正宗のことを愚痴った。
「母上、でも困ったわね。思春のことどうしようか?」
孫策は孫堅に言った。
「母上、もしかして思春から文を受け取ったて嘘なの?」
孫権は孫堅のことを剣呑な表情で見た。孫堅は罰が悪そうに頷く。
「どうしてそんな嘘をついたの?」
「仕方ないじゃないか。あそこで知らないなんて言える空気じゃなかっただろ」
孫堅の言葉を聞き、孫権はため息をついた。
「臨湘の城には誰がいるの?」
孫権の質問に皆黙っていた。
「もしかして小蓮?」
孫堅達は孫権に頷き肯定の返事をした。
「小蓮だけをどうして置いてきたの!」
「臨湘の城だから心配はないよ」
孫堅は孫権をなだめるように言った。
「私はそういうことを言っているんじゃないわ。あの子一人留守させたら何をするかわからないじゃない」
「直ぐに思春に伝令を送るから心配ないだろ。一週間前というなら思春とはすれ違ったんだろうさ。一週間後には思春と連絡が取れるから兵を引き連れてこさせればいい」
孫堅は孫権に説明した。
「私が心配なのは小蓮が思春の所持している文を読み、冒険と称して南郡襄陽県に向かうんじゃないかってことよ」
孫権は心配そうに言った。
「孫権は心配し過ぎ。小蓮は目立つじゃない。あんな大きい白い虎に乗って行動するんだから人目をつくから直ぐ居場所はわかるじゃない。それに心配しなくてもそうそう遠くに行きはしないわよ」
孫策はあっけらかんと孫権に言った。
「私、長沙郡に一度戻るわ」
「およし。今から帰るとまた行き違いになるかもしれないだろ」
孫堅は孫権を止めた。
「でも」
孫権は不安げな表情
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