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不可能男との約束
各々の獲得
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間は恐ろし過ぎる。
そしてもっと恐ろしいのはそれに付き合って練度が上がってしまう自分達であった。
嫌でも効果的である事に気付いた時の特務組の絶望感を梅組は知っているだろうか。いや生徒会組もつき合わされて同じ絶望をしていたか。
被害に遭っていないのはトーリ殿とホライゾン殿と浅間殿と正純殿くらいだろうか。
トーリ殿と浅間殿は依怙贔屓。
ホライゾン殿にはキャラで勝てないからだろう。
正純殿に関しては副長として副会長の仕事に専念させたいのだろう。何だかんだで同クラスの役職者である正純殿には期待しているので御座ろう。

まぁ、それでもこの御仁の修練に比べたらマシな方なので御座ろうが……

教導での授業は各戦種によって当然内容は異なるし、量も人の努力と才能次第だろうがその中で十年間付き合っていた友人が一人ずば抜けている。
この事実に才能だからなどと人を見ぬ意見を言うような付き合いの浅さは自分らには無かった。
全くもってこの御仁のトーリ殿への友情には感服するしかない。
だが、今は相手の事ではなく自分の事であるからその事実だけを忘れずに胸に残しつつ

「だから、まぁ……自分、どこまで行けるかは分からないで御座るが行こうかと」

「それで武蔵を余計に痛めつける結果になってもか?」

またもや痛いところを突いてくるで御座るなぁ。
だけど、副長としては当然の質問であり、確かめなければいけない事だろう。
普段を見ているととてもじゃないが責任感云々を持っているようには思えないがやはり……うん……いやきっと……持って……持っていたのだろう。多分。
とりあえずどう答えるべきかと考えつつも、よくある返し方だが気になったので聞いてみた。

「シュウ殿なら───」

「行くぜ?」

即答であった。
何一つ迷いがない所か脊髄反射を超えた速度のように思えて思わず絶句する。
これが考えていないで出た言葉ならこの速さも頷けるのかもしれないがそうではない事を彼の口元は笑っていても目が笑っていない所から簡単に悟る事が出来る。
本気だ。
本気の目とそれを隠すような笑みを浮かべながら気楽な散歩の足取りで歩きながら語りかけてくる。

「そりゃもう一目散に行くとも。結果が英国だろうが世界だろうが敵に回しても。あいつに嫌われようが憎まれようが。何なら───」

お前らが相手でも(・・・・・・・・)

と言われたように感じた言葉は微笑の形をした口からは発されなかった。
色んな意味で背筋を震わせるような言葉を聞きつつ、敢えて点蔵は聞き取れなかった部分を問い直すことはせずに、本気で御座ろうなぁ、と思う。

……それだけの想いを抱いていて何故告白をしないので御座るか……!

相手が誰かなんて最早言うまでもないので語らないがその度胸で玉砕
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