暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1044話
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

「いいのか? そんな事を言っていると……」
「っ!?」

 俺の言いたい事が分かったのだろう。殆ど反射的な動きで背後を振り向くミハエルだったが、当然そこにクランの姿がある筈もない。

「余程恐怖を刻み込まれてるんだな……」

 思わず呟くと、ようやく今のが俺の冗談だと理解したのだろう。ミハエルの視線が鋭く俺を見据える。
 ちなみにクランはと言えば、少し離れた場所で他のピクシー小隊のメンバーでもある2人と何やら話をしており……何故かそのすぐ近くには千鶴が存在していてクランの世話を焼いていた。
 それでいて子供扱いされるのを嫌がるクランが特に気にした様子もないところを見ると、世話焼きスキルが色々な意味でレベルアップしているように見える。

「あのなぁ、アクセル。やっていい事と悪い事ってのがあるんだが……理解しているか?」

 鋭い目つきで俺の方へと視線を向けてくるミハエルだが、その視線には明確な怒気の類はない。半ば冗談のつもりなんだろう。

「さて、確かにそういうのはあるかもしれないけど、今の場合はそれに当て嵌まるのかどうか微妙だと思うが?」
「……へぇ。そうか? 俺は十分当て嵌まると思うんだけどな。大体、あれだけの美人を大勢揃えているアクセルに、俺の気持ちなんか分かる筈ないだろ」

 そう呟く時は、紛れもない怒気がその瞳に宿る。
 本気で怒っている……いや、憤っている証なのだろう。

「なら、お前も恋人を複数作ればいいだけだと思うが?」
「そんな事が出来てたら最初からしてるっての! ……って訳でアクセル。彼女達との合コンセッティングしてくれないか?」

 ミハエルの視線が向いているのは間違いなく元3-A組。
 何を考えているかと思えば……
 俺は思わず溜息を吐き、クランを呼ぶべく息を吸い込むのだった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ