マブラヴ
1044話
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とまでは言わないが、それでもかなり大きな花を咲かせていた。
「凄いですよね。アクセル君、この花火ってどこで買ってきたんですか?」
ミハエルと一緒に近づいてきて尋ねてくるルカに、視線を元3-A組の方へと向ける。
女子大生やら社会人の集団と化した元3-A組だが、こうしてキャーキャーと黄色い悲鳴を上げているのを見る限りではとてもそうは思えない。
それこそ、俺がネギま世界に紛れ込んだ時のような中学生っぽい感じに見える。
まぁ、気心の知れた仲間が集まっているからこそ無邪気に騒いでいるって事なんだろうけど。
「ニンニン、それだけ現実は厳しいのでござるよ。拙者も仕事はともかく、付き合いの方がこれ程面倒だとは思っていなかったでござる」
「おわぁっ!」
突然背後から聞こえてきた声に、アルトが悲鳴を上げながら前方へと跳ぶ。
この辺の素早い行動はS.M.Sという民間軍事会社にいるからこそだよな。
ただし、当然手に持っている花火を気にしている余裕はなく、そのまま地面へと……落ちる瞬間、誰かが素早く受け止める。
その誰かというのは、既に言うまでもないだろう。夕食の時に合流してきた長瀬だ。
「驚かせてしまったようでござるな。すまぬでござる」
「あ、いや……ああ、うん」
要領を得ない返事をするアルトに、ミハエルやルカにしても表情に驚きを浮かべて長瀬へと視線を向けている。
まぁ、マクロス世界の住人であるこいつらにしてみれば、忍者とか何それ? とかって事になるんだろうけど。
もしかして忍者を知らないとか……いや、これだけ特徴的な存在なんだ。地球の復興の際に名前とかは残ってるだろ。歌舞伎とかも残ってるんだし。
マクロス世界だと宇宙忍者とかいそうだよな。……いるのか?
そんな風に考えながら、アルトの持っていた花火を見ている長瀬へと声を掛ける。
「海で泳げなかったのは残念だったな」
「確かにそうでござった。それにバーベキューパーティに参加出来なかったのは惜しかったでござる」
「ま、海で泳ぐってのは明日もあるし……何なら、今から泳いでもいいんだぞ?」
テントを張っているここは、本当に海のすぐ側だ。それこそテントから3分も歩かないうちに海に到着する程度には。
もっとも、夜の海というのは色々と不気味ではある。……いや、長瀬ならその辺は何ともないのか? 忍者だし。
「それは勘弁でござるよ。折角皆で集まって楽しめる機会なのだから、ゆっくりとしたいでござる」
そう告げ、手に持っていた花火をアルトに返して皆の方へと去って行く。
「いや……分かっていたけど、世界ってのは色々あるもんなんだな。忍者とか本当にいるとは。しかもあんな美女が」
ミハエルのいつもの呟きが聞こえてくる。
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