マブラヴ
1044話
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るか!」
気弾を回避しながら放たれたロケット花火を回避するスティング。
アウルはとっさに『魔法の射手』を使って気弾を迎撃する。
戦士としての技量が元々違うというのもあるだろうが、気弾は放たれた魔法をあっさりと貫通してアウルへと迫る。
それでも一瞬であっても時間を稼げたのが良かったのか、アウルは瞬動を使ってその場を退避していた。
「うわぁ……色んな意味で凄い光景だな」
花火を両手で持ちながら近づいてきたアルトが、片方の花火を俺へと手渡しながらそう告げる。
「まぁ、シャドウミラーの中ではいつもの事……とでも思っておいてくれ」
「そうか? けど、あのシンって奴はシャドウミラーのメンバーじゃないんだろ? 確かオーブ軍のMSパイロットだって聞いたが」
「そうだな」
マクロス世界の住人でもあるアルトの口からMSって単語を聞くと、微妙に違和感があるな。
そんな風に考えつつ、緑、赤、黄色、白といった風に幾つもの色を楽しめる花火に魅入る。
少し離れた場所では地面に置いて導火線に火を付けて使う花火も行われており、線香花火を楽しんでいる者達もいる。
「S.M.Sでの疲れも吹っ飛んだか?」
そんな様子を見ながら尋ねる俺に、アルトは小さく笑みを浮かべつつ肩を竦めた。
「バジュラと戦っていた時ならともかく、今はミュートスに定住しているからな。そんなに忙しくない。訓練とかはその分結構厳しいけど」
「バジュラねぇ……そう言えば、ランカの連れているバジュラはどうしたんだ? こっちで見てないけど」
「ん? ああ、あい君か。さすがに第2形態になったバジュラをこっちの世界に連れてくるのは色々と不味そうだったからな。残念だけどミュートスで留守番だ。まぁ、いつもランカと一緒だし、たまには1人……1匹か? とにかく、自分だけで過ごすってのも悪くないだろ」
そう答えるアルトの瞳が向けられているのは、美砂と話をしているランカの姿。
恐らく歌に関する話でもしているんだろう。
……プライバシーの問題もあって聞き耳を立てたりはしないが。
「まぁ、一般人もそれなりに多いから、バジュラを見れば色々と騒ぎになりそうだけどな。もっとも、幼生体のバジュラなら違う意味で黄色い悲鳴が上がると思うけど」
成体になれば非常に攻撃的で凶悪なフォルムになるのに、何故幼生体の場合だとあんなに愛らしい姿なのか。これはあれか? 子犬や子猫が可愛らしさを使って生き延びる確率を上げるとか、そういう類の話なのか?
「うおっ、凄いな……アクセル、お前もちょっと見てみろよ!」
近寄ってきたミハエルの声に視線を向けると、その先にはかなり大きめの……高さ30cmくらいもある花火が地面に置かれており、花火を高く打ち上げては大輪……
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