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雷神†無双
うんちょーさん、雷神を知るの巻
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と。」

「わ、わかった。すぐ行こう。」

一体、どのような策を使ったのだろうか?
後学のためにも、仕事を早く終わらせて絶郎殿に聞いてみよう。




「……彼らは策など使ってはいない。」

「何?」

賊の捕縛を終えたわたしは子龍殿に出会い、状況を教えてもらった。
どうやら伯珪殿がこっそり、絶郎達の近くに子龍殿を配置していたらしい。お優しい人だ。
だがどういうことだ?策もナシで一体どのようにやったのか。

「指揮官の絶郎殿が先陣を切り、雷光の如く槍を振るったかと思うと十数人の人間が吹き飛ばされたのだ。そしてそれに巻き込まれてさらに数十人がやられた。ほとんどの賊達が戦意を失ってしまったよ。」

静かに話しているものの、興奮しているのか一息ついた。
わたしも冷静でないのか指揮官が突っ込んで行ったことに何も言えなかった。

「それからだ。大男の…次郎殿と言ったか?彼が兵をまるで手足のように操り、賊に立て直す隙も与えずに叩きのめしたのだ。…あとは繰り返しだ。立て直しかけたところに絶郎殿が切込み、それの後始末を次郎殿達がする。…3度繰り返したあたりで賊はもう散り散りになっていたよ…」

「…とても信じられん。」

「私もだ。号令をかけるのも忘れ、ただ茫然としていたよ。…これでは将失格だ。」

だが彼女ほどの武人が嘘言うとも思えない。彼女の実力は本物だ。
それに捕えた賊達は顔真っ青にしながら逃げていた。我々を見るや「助けてくれ」と言った者もいる。
やはり真実なのか?やはり己の目で確認しないと判断できない。

「どこへ行く?関雲長。」

「たしかめに行く。」




これからの結果は言うまでもないだろう。



「商人達とは仲が良くてね。援助してくれる人もいるだろうし。補給面は心配ないだろう。」

「しゅ、しゅごいでしゅ…」

「あわわ…」

彼はいったい何者なのだろうか?
あの日、初めてとも言える惨敗を味わってからというモノの彼のことばかり考えてる。
武に長け、人望もある。さらに才能を見極める力もあるのか、彼女たちが智謀の持ち主であることも
見切ってしまった。

それにこの兵糧。数か月の行軍は可能だろう。
村を立て直したと言う話だが、これだけの量をすぐに用意したという事は豊かな村なのだろう。
そして多くの協力者。一体、どんな人生を歩んで来たのだろうか?

(いつか、ゆっくり話を聞こう。)

聞きたいことは多々ある。
そのためにもこの乱を早く終わらせよう、頼れる同志と共に。


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