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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第35話 もう1人の大妖
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、歴代最強とも称される豪の者に。

(……思い出したんだけど、……あれ? でも、なんで この子()がここにいるんだ?? あの学園の施設じゃなかったっけ? 確か……??)

 この世界について、自分が知っているあの世界と同じか? っと言えばはっきりとは、もう言えないだろう。基本的なことは…同じである。だけど、此処は《平行世界》と呼べる世界だろう。つまり、もう1つの世界、故に全てが絶対と言うものはおそらく無い。

 だから、彼女がこの場にいても不思議ではな。と、結論をつけたのは暫く後の事である。

(ふ〜む…… 何でだろう? オレが、元々存在しないオレが、ここに来た事で、って事か。……だとしたら、燦に悪いことしたな……)

 知っているからこそ、少し……申し訳なくも思ってしまっていた。親から、と言う件は同じだろう。だけど、こんな所で襲われているとは思えないから。

「あ あの……」

 完全に敵の攻撃を防ぎ終わった後 ジャックを見つめた。

『……あはは。どうもありがとな。それにしても、こんな事できるのなら、オレ、ちょっとでしゃばった真似……したかな?』

 ジャックが、笑いながら話すと。

“ふるふるふる!”
 
 燦は、頭を左右に必死に振って、否定してくれた。

『ははは!』

 燦が慌てて首を振る姿、そして大きくて、くりっとした眼。実際に見てみると凄く可愛い。ちょっと感動するくらいだ。暫く、和やかな空気が続いたのだったが。



「貴様らーーー俺を無視するな!!」


 忘れ去られていた男がそれをぶち壊した。折角会えたこの感動がぶち壊された、と思った。

『…………………』

 だからこそ、怒りがさらに湧き起こると言うものだ。 ぶち壊したこともそうだが、この子を、燦を傷つけようとしたことにも。かなり好きだったから、と言う理由もある。この姿を見たら、誰でも好意を持つに決まっているだろう。
 そんな子を、襲う、殺す、そんな結論をした、あの男には然るべき報いを受けさせなければならない。

(…………ぶっ飛ばす……)

 殺気を思い切りだした。勿論、まだ腕の中にいる燦には 伝わらない様に。怯えさせない様に。男に向き直した。


『………じゃあ えっと、燦ちゃん……だね? 後は大丈夫だ。……俺に任せて』


 そういい自分の後ろに燦を隠した。これ以上、攻撃を受けさせない様に。まだ幼く小さな身体に無理をさせない様にと。

 相手の攻撃が、全て自分にくるようにと。そして、その上で。報いを受けさせる為に。


『もう()るか……。 ……さて、開放しよう。 闇の力・自然形態(ロギア)


 ジャックは、闇の力を解放した。以前使用したのは、2世紀以上昔
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