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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第111話 死神の微笑みは別れの味
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キの言葉に頷く。このダンジョンが口を開いたのはここ最近の出来事だからだ。
「リュウキさんの考えで間違いないと思われます。このダンジョンが現れたのはつい最近の出来事ですから。発見されたのは、キバオウが実権を握ってからのことで、彼はそこを自分の派閥で独占しようと、計画をしていました。……長いあいだシンカーにも、もちろん私にも秘密にして」
「成る程な。未踏破ダンジョンは危険もあるが、魅力も多数あるからな」
ハイリスク・ハイリターンと言うものだが、十分に作戦を練り、安全に攻略をしていけば問題ないだろう。 現にこれまでの未踏破ダンジョンはそうやって、慎重に攻略を進めてきたのだから。
「だな、一度しか湧出しないレアアイテムもあるし、宝箱だってあるだろうし。そりゃ、さぞキバオウさんは儲けただろう」
皮肉をたっぷりと込めながらそう言うキリト。
彼の印象は、SAO開始当初からも良くなかったが、よもやここまでとは思ってなかったのだから。
「それが、そうでもなかったんです」
ユリエールの口調が、この時だけ、僅かに痛快といった色合いを帯びた。
「基部フロアにあるにしては、そのダンジョンの難易度は恐ろしく高くて……、基本配置のモンスターだけでも60層クラスのレベルがありました。当時は実質50層よりも上の戦闘を経験したことが無いプレイヤーだけですし、命からがら脱出して、クリスタルを大量に使いまくって、大赤字だったとか」
「ははは! なるほどな!」
キリトは、良い気味だと思わずにはいられないだろう。だが、笑ってばかりもいられない。……そのせいで、シンカーを救出する事が出来ないと言う事でもあるんだから。
「60層クラスだったら問題無いだろう。……そんな所で苦戦して、脱出をするぐらいなのに、何故75層までやってきたのか……」
理解に苦しむ、と言わんばかりにリュウキはため息を吐いた。
60層でも無理だったのに、何を計算すれば 当時の最前線だった75層に来られると思ったのだろうか。……回復結晶を大量に使い、盛大に浪費させながらあの場にまで来られたと言う事はわかるが。
「……とても、心強いです」
ユリエールは、リュウキの方を見て頭を下げ、そして アスナとレイナ、キリトの方を向いた。
「そうだな。60層くらいなら」
「なんとかなると思います」
「うん。安心してください、ユリエールさん」
3人もリュウキと同じ回答だった。
恐ろしく強いと聞いていたが、具体的な数値は知らない。階層を言って、その反応を見れば大体の推察は出来るが、この4人は全くと言っていいほど、動じなかった。これほど、心強いものは無いだろう。
……ユイが居ると言う心配事はあるが。
アスナは、60層と言う情報を
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