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ご注文は護衛ですか? 
第一話 そんな護衛で大丈夫か? 大丈夫だ。問題しかない。
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く者は殆どいない。



雄二「ふむ、お嬢様と聞いていたが、意外と行動的なのだな初日から物陰に連れ込まれるとは……」

リゼ「その言い方は誤解を招くからやめろ。それと、行動的なのは昔から親父に待つだけの女になるなと教え込まれただけだ」

雄二「いい親父さんじゃないか」

リゼ「私の親父の話は今は良いんだ!それより、貴様どういうつもりだ?」

雄二「どう、とは?」

リゼ「……お前、一応形だけとはいえ任務なのだろう?いいのか?一般人に情報を漏らしても」

雄二「なに、お嬢様学校というだけあって、みな社交スキルは高い。であれば、相手から吸い上げられる情報とそうじゃない情報ぐらい見分けがつくさ。現に、俺が少し待ったをかけたらみんな素直に聞いてくれただろ?」

リゼ「それは……そうだが」

雄二「まあ、安心してくれ。任務はキッチリこなす。その上で、少し羽目を外す。だが、学園では一応、友人という立ち位置に収まりたいと思っている。……どうだろうか?」

リゼ「訊かなくてもわかってるんだろ?このどSめ」

雄二「あまり誉めてくれるな。照れるだろう?」

リゼ「無表情で照れると言えるお前の図太さには素直に感心するよ……」


そこで、私は大きく深呼吸を一つ。そして気持ちを入れ替える。


リゼ「わかった。今からお前と私の関係は友人だ。これでいいんだろ?」

雄二「協力感謝する」

リゼ「ああ、もういい。早くランチにしよう。友達を一人待たせているん……うひゃあ!!」

雄二「どうした、やけに可愛い声で鳴くじゃないか?」

リゼ「か、かわ!?う、うるさい!ううう……そ、その、なんだ……あそこに虫が、だな」


私の目線の先には、一匹の小さな甲虫が地面を這いずっていた。


雄二「意外だな。女の子らしい一面もあるじゃないか」

リゼ「お前は私を何だと思っていたんだ。言ってみろ!」

雄二「拳銃を普段から携帯する男勝りな女だな」

リゼ「こ、この……言わせておけば」

雄二「お前が言わせたんだろうが」

リゼ「く、くぅうう……!!お前、絶対性格が悪いって言われるだろ!!」

雄二「そんなことはない。『イイ性格してるな』と、よく仲間には言われたもんだ」

リゼ「それは絶対にニュアンスが違うだろ!?」

雄二「ああ。どうでもいいが、さっきの虫だが、今はお前の足元にいるんだが平気なのか?」

リゼ「それは早くいええぇぇぇえええ!!!」


冷静さなど地平線の彼方まで飛んでいった私は、思わず彼に飛びついてしまう。
普通ならば、突然の衝撃に二人して床に倒れこんでしまうのだが、そこは曲がりなりにも私の護衛。
しっかりと受け止め、尚且つ受け止めた私を両手で下か
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