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ご注文は護衛ですか? 
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どうでもいいし、なんでもいいのだろう。
自分の意見など、全く意味を成さない。それが日常だった世界の住人。その無表情からは、何も読み取ることが出来なかったが、私にはそれが一種の諦めのように感じられた。
……………何故だかそれが、私の心のどこかに引っかかる。
こんな感情は初めてだった。恋愛感情や、疎ましさとはまた別の何か。
心の中で、親父に対する怒りと、軍での立ち位置に関する冷静な損得勘定、そして、得体のしれないもやもやが入り混じって………やがて、私は溜息を一つ、そして、口を開く。


リゼ「わかった。引き受けよう」

リゼ父「すまない、今度の休み一緒に買い物でも行こう」

リゼ「いや、お金だけ渡してもらえれば友達といってくる」

リゼ父「………」orz


沈んでいる親父はともかく、護衛とは言ったものの、隣に立つ彼の影からは護衛であるという状況下での頼もしさは感じられず、その影はまるで、野戦の最中に視界の端にチラリと一瞬だけ映り込んだ敵影のようだった。
これが、風見雄二と私こと天々座 理世のなんとものど越しの悪いファーストコンタクトだった。

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