プロローグ
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雄二「ありがとうございます。では、差し出がましい様ですが、さすがに4000mは尾ひれがつきすぎです」
リゼ「そ、そうだよな。流石に、4000mはないよな……ははは」
流石に、4000mは脚色が過ぎる。
全く現実味に欠けた数字だ。
雄二「正しくは、4350ヤード。メートル換算で3977.64mです」
そこなのか!!単位の問題なのか!?
リゼ父「ははは、まあ約4000mという事でいいだろう」
雄二「は、話を中断させてしまい、申し訳ございませんでした」
リゼ父「ええと、どこまで話したかな…?ああ、そうだ。で、元帥がどうしてもお礼がしたいと申し出た。……そこで彼は、なんて言ったと思う?」
親父が、まるで小さな子供に諭すように私に疑問を投げかける。
そのニヤついた顔が心底気色悪く、思わずナイフを投擲しそうになったが、どうせ投げても最低限の動作で回避されるのが目に見えていたので、私は何とか心を鎮め、答えを模索した。
リゼ「……そうだな、二階級特進、とかか?」
リゼ父「何故助けた相手を殉職させる必要があるんだ、違う」
リゼ「じゃあ、うさぎのぬいぐるみ」
リゼ父「確かにそれはそれで笑えるが、違う」
面倒になってきた私は、投げやりに答える。
リゼ「じゃあもう、一個師団寄越せ、とか無茶な要求したんじゃないか?」
リゼ父「そうだったら元帥は彼をここまで気に入らなかっただろうな」
じゃあ、何だというのだ。
面倒だ。さっさと答えが欲しい。
そんな不満げな表情を親父は満足そうに確かめ、こう言った。
リゼ父「答えは、『報酬は既に貰っている。追加報酬は無用だ』と」
リゼ「一軍人の模範解答じゃないか。それのどこが元帥に気に入られる要素になりえるんだ?」
リゼ父「まあ聞け。続きがあるんだ。その後に付け足すように『どうしてもというなら……そうだな、酒池肉林か又は……普通の学校というのに、通ってみたかった』ってね」
リゼ「……」
私は、本日二度目の豆鉄砲を食らい、先程よりもひどい阿呆面を晒した。
が、今度は瞬時に回復。すかさず反撃。疑問を親父にぶつける。
リゼ「それが何で私の護衛につながるんだ?」
リゼ父「ああ、それは元帥の意向だ。本当は普通の学校に通わせてやるつもりだったのだがな、彼の所属する会社がそれを許さなくてね」
リゼ「それで?それがどうして」
リゼ父「彼を所有する会社から、買い取った。丸ごと彼を」
リゼ「はああぁ!?」
リゼ父「で、その才能を腐らせてはいけない、いつでも、起用できるようにと階級と軍属を与えた。流石に士官待遇というわけにはいかなかったが、護衛という任務を
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