別離
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皆、いきなりの事態で焦っただろうし、ここで少し休憩していくといい。僕達は上でやる事がある」
エイミィからの報告も入り、ひとまず緊張状態から脱したと理解した事で私達全員、肩の力が抜けた。私達や武装隊の人達は魔力切れを起こしてその場で休んでたけど、リンディさんとクロノは今言った様に休む間もなくブリッジに戻っていった。
どうやらミッドチルダではまだ吸収の影響は少なめのようで、自然回復の速度は通常時と大して変わりが無かった。言われた通りにしばらく休んだ後、何か手伝える事は無いかと思った私達はブリッジへと足を運んだ。そこではリンディさんが吸収のせいでノイズ混じりのモニター越しに、ラジエルのエレンさんと通信をしていた。
「次元空間内の魔力素の吸収によって、アースラを始めとした次元航行艦は次元転移が不可能となってしまいました。こちらよりファーヴニルに近い位置で展開しているそちらの防衛陣は大丈夫なんですか?」
『私達は暗黒物質の事をよく理解しているので、最初から魔法に頼った陣地は用いていません。確かに魔導師の力が使えない事による多少の戦力低下は否めませんが、代わりに別の力を使っています』
「別の力? それってもしや……」
『あえて直接は言いませんが、何しろ相手が相手です。有効な武器を使って戦うのは当然の摂理でしょう?』
「……そうですね。今の状況では禁止も何もありませんし、仕方ないと言えますね」
『実際、地球を含むいくつかの世界で魔力素が枯渇した結果、魔法が使用出来なくなってしまいましたが、元々魔法を使わない世界では特に気にする必要のない事です』
「あの……管理局や魔導師にとっては死活問題なんですけど。その世界で管理局が活動できなくなってしまったということを、エレンさんは特に気にする必要のない事だと言えるんですね……」
『切り替えが早くないと、私達の戦場ではやっていけませんから。それより観測部隊から送られてきた、現在のファーヴニルの姿を映した映像をそちらにも送ります。あと本人がどうしても、と言うので私の力でそちらにある人物を転移させます』
「映像は感謝します。しかし、ある人物とは一体誰の事ですか?」
『……ユーノ・スクライアですよ』
「え、ユーノ君!?」
いきなり出て来た知り合いの名前に、なのはが驚く。まぁ、私も驚いているから人の事は言えないけど。
『(ザザ……ザ……)ノイズが激しくなってきたので、そろそろ通信を切ります。時間が無いため、後の詳しい事は本人から聞いて下さい。彼の怪我もまだ完治していないので本当は止めたいところなんですが、その件はそちらの配慮にお任せしましょう』
「ま、待って下さい! 怪我とは一体……それにエレンさんは魔力なしで転移が可能なんですか!?」
『お
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