情報進機-インフォメイザー-
第0機 zero -戦いの序章-
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これを見ると、今度は人間の生命力か何かを
機械のエネルギー源にしているかのように誤解されそうだ。
これ以上、何かの例えを出しても
時間を食うだけなので、答えを言おう。
この世にある機械製品の95%(残りの5%は入れ替えが間に合っていない)は
人間が溜め込んだ"情報エネルギー"を使って動いているのだ。
このエネルギーは石油や石炭を使う度に二酸化炭素が増加するとか
有害な物質を排出するなどの、環境への影響は一切なく
我々が抱える問題を解決するために必要なものなのである。
これにより、エネルギーはほぼ自給自足できるようになっている。
「って、もう着いてるし」
いつの間にか学校に着いていた。
「よおっ!」
バシッ!
後ろから僕の背中を叩きながら挨拶をしてきた。
まぁ、それが誰なのかはすでに分かっているのだが。
「痛っ!なんだケージか」
「おいおい、今日は朝から元気ねぇなぁ。
もしかして"もう朝"のじゃんけん、寝過ごしたのか?」
この朝の元気を奪って原因を当てて見せた男は
僕のクラスメイトの"朝倉 慧二"。
中学からの友人で、趣味は筋トレとどこの学校でも
必ず一人はいる典型的な馬鹿キャラである。
「おい、今心の中で俺の事バカにしなかったか?」
そして、何故か妙に鋭い。心でも読めるのかと問いたいぐらいである。
僕はそれを誤魔化しながら教室まで向かって行った。
**********
ここは、十有県内にある海沿いの町、十有市。
僕らは、そこに建てられた新しい学校、十有高校の
第一期生として、ここに四月から通っている。
町そのものが海に近いので、最初は学校の建設が見送られていたが
とある会社の強い意志によって、近年ようやく建てられたらしい。
資金もほとんどその会社が負担してくれたものだという。
山の途中にあるので、避難場所としても利用される予定になっている。
「一限は社会かぁ‥‥‥‥めんどくせぇなぁ」
朝のHRが終わり、一時限目まで10分間休憩。
僕はケージと席に座って向き合って話をしている。
入学の時の席で運よく隣の席になったのだ。
ちなみに僕の席は、窓側の一番後ろの席。
僕はまだいいが、ケージはいつか前の席に
強制的に移動させられそうだ。
キーンコーンカーンコーン♪
「始めるぞー、席に着けー」
社会担当の"仰木"先生が入って来た。
僕とケージは話を止めて、席にしっかりと座り込んだ。
そして、毎度おなじみの起立と礼をしてから
朝からでは少し眠たい社会の授業が始められた。
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