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鎧虫戦記-バグレイダース-
第38話 光の中にたたずむ誰かへ
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一体どんな状態をイメージしているのかは知らないが。

「先っぽが少しね」
「先っぽだけか、それなら良かった」

おそらく、結構深く刺さっている状態を
イメージしていたのだろう。
だが、実際にそんな事になっていれば
お尻が痛い程度では済まされないと思うのだが。

「でも‥‥‥傷になったりしないかな?」

マリーはお尻を撫でながら心配そうにつぶやいた。
女の子なのでやはりそう言う事が心配なのだろう。

「大丈夫だよ、"鎧人"の再生力なら絶対治るって」
「‥‥‥‥‥‥うん、そうだね♪」

アスラにそう言われて自信が出て来たのか
マリーは笑顔でうなずいた。

「お前ら、俺達がいること忘れてないか?」

リオさんが二人の雰囲気に若干呆れながら言った。
その隣の迅は、その光景を微笑ましそうに見ていた。
傷の話をしたからなのか、迅の右側の火傷の痕に目が行った。

『"侵略虫"や"鎧人"でも酷すぎる傷は治せないのか?』

アスラの頭の中に一つの疑問が浮かんだ。
傷と言えば、ジェーンの再生力の低下も気になった。
さすがに短期間に立て続けに重傷を治していたら
再生力も落ちてくるのだろうか。
それに、迅の火傷もそうだ。
顔面の右側のほとんどがその痕に覆われている。
それは小さいころに火事とか事故で受けた傷なのか。
それとも、つい"将軍"時代の傷が未だ癒えていないのか。
どちらにせよ、この事が気になった。

『‥‥‥‥‥‥‥でも』

この話をすると、とても悲しそうな表情を見せる。
そして、何度言及しても話を誤魔化されるのだ。
あの迅がそれほどまでして話したくない事に
まだ今は触れるべきではないのだ。

「迅、早く二人を助けに行こう」
「‥‥‥‥‥あぁ」

アスラの言葉に、迅は彼が何を考えていたかを察したのか
少し微笑むかの表情で返事をした。

「二人?おい、その二人ってもしかして‥‥‥」
「ジェーンちゃんとホークアイの事?
 助けるってどういう意味なの?」

現状を把握できていない二人を
ホークアイとジェーンの埋まった場所まで連れて行った。



    **********



「ここに‥‥‥‥二人がいるの?」

マリーは心配そうにアスラに訊いた。
彼は声を出さずにゆっくりとうなずいた。

「でも、どうやって助けるんだよ?」

リオさんは迅に訊いた。
それはアスラも疑問に思っていた。

「最初は岩をひたすらどかそうかと思ったが
 これで安定していると言う事は、下手に岩をどければ
 逆に残りが崩れてしまう可能性がある」

分かりやすく例えると、クレーンゲームで
山積みになっている人形の中から
一つの物を狙おうと引っ
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