ターン30 鉄砲水と移動砲台と侵略者
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ミレクスですね。どどどどうしましょうあれもこれも私のせいで、本当なら先ほどのターンで私が華麗に勝利しているつもりだったんですけど失敗しちゃってすいません〜!』
つまり、一気に墓地にモンスターが5体も増えることになる。どうすることもできずに僕らが見ている前で野中は、デッキから抜き取ったイーロキン、アポカリプス、テンタクルス、ホープの4枚をこれみよがしに見せびらかしつつ墓地へ1枚ずつ送り込んでいく。
ワーム・ヴィクトリー 攻0→2500
「D、E、A、T、Hの5体だと?フン、随分と悪趣味な選出だな」
憎まれ口をたたく万丈目も、目の前の圧倒的攻撃力を前にその表情は険しい。っていうか、DEATH、ね。恥ずかしながら全っ然気づかなかったぞ僕。敵ながら、なかなか洒落たことやってくれるじゃないの。
などと感心している暇はない。グレイドルさんが何をやらかした、あるいはやらかしたと思われてるのかはとにかくとしてもやられているのは僕と万丈目だ。なら、このままやられたら僕らにとってはまさにやられ損以外の何でもない。
「(ねえ、ちょっと!)」
『もうこれは駄目ですかね、ごめんなさいすいません私のわがままに無理やり付きあわせたりして……』
「(いいから聞いて!なんで手札もまともに見ようとしないのさ、悪いけどちょっと体返してもらうよ!)」
『へ?あ、あの……?』
ちなみにこの会話がだいたいコンマ5秒といったところ。チャクチャルさんと話す時もそうだけど、頭の中で会話するときはなんだか妙に時間が流れるのが遅い。もっともそのおかげで、こうやって作戦を立てることもできるんだけど。
「これで終わらせる!ヴィクトリーでダイレクトアタック!」
「いいや、まだまだデュエルは続けるさ!直接攻撃宣言時、手札からゴーストリック・フロストの効果発動!攻撃モンスターをセット状態にして、このカードを裏側守備表示で特殊召喚!」
ヴィクトリーの縦横無尽なパンチの連打が届く寸前に目の前にずどんと落ちてきた雪玉が、うまいこと一時的にとはいえヴィクトリーを押しつぶす。驚いた様子の万丈目に対し、どうにか笑いかける。むう、やっぱり急にコントロール取り戻したからか今一つ体の反応が鈍い。
「ふぅー、危ない危ない。ごめんね万丈目、迷惑かけて」
「な、なんだいきなり。………だが、いつものお前に戻ったようだな。あとで何があったのか教えてくれ」
「前向きに考えとくね。とりあえず、次のターンはよろしく万丈目」
僕のしたことは本当にただの時間稼ぎでしかない。フロストの相手を裏側守備表示にする効果が仇となり、次に相手にターンを回したらもう1度ヴィクトリーのリバース効果を
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