ターン30 鉄砲水と移動砲台と侵略者
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ぞ」
「ちょうどいいや、万丈目。万丈目には明日相談しようと思ってたんだけど………」
かくかくしかじかと説明し、全部聞いたうえでの第一声がまず、
「なるほど、事情は分かった。で、なんで俺なんだ?」
「え?」
「え?じゃない。別に俺じゃなくとも、十代あたりに相談すればいい話じゃないか。相談に乗ってやるのはやぶさかではないが、なぜわざわざ俺をピンポイントで狙ってきた?」
本気で不思議そうな万丈目。だけど、そんなの決まってる。
「デッキ強化の方法として宇宙行って未知のカード拾ってくるような相手に何相談しろってのさ」
「ああ……うん、そうだな」
「わかってくれて嬉しいよ。んで、どうするのがいいかな?」
お互いに理解しあえたところで、改めて聞いてみる。
「デッキ枚数を減らせ」
「……それ以外でお願い」
「面倒くさいなお前は」
うん、悲しいことに自覚はしてる。いっそのこと、僕もテーマデッキに手を出してみようかな。そんなことを考えたその時、地面が大きく揺れた。
「な、なに!?」
「地震か?………いや、違うな。外だ」
『んもーアニキったら、なんなのよ一体。うるさいから起きちゃったじゃない』
ふわふわと目をこすりながら眠そうにやってきたおジャマ・イエロー。その体をわしづかみにして、有無を言わさず言いつける。
「俺も知らん、見に行くからお前もついて来い。行くぞ、清明」
「もちろん!」
で、早速外に出てみたのだが。そこには予想よりもはるかにぶっ飛んだものが地面に突き刺さっていた。
「えーっと……」
「なんだなんだ!?」
「どうしたんだ!?」
そのとんでもないものとは、あえて表現するならすごく正統派なデザインのUFOである。そんな現実の斜め上にすっ飛ばしていったようなものを前にどうしようか本気でわからなくなって固まっていると、校舎の方から白服の2人が同じく走ってきた。あれ、野郎の顔なんざ興味はないから今一つ自信はないけど、あの2人はどっかで見たことあるような。
「お前はオシリスレッドの遊野清明!」
「それに、裏切り者の万丈目準!」
「万丈目さん、だ!お前ら、確か中野に野中、とかいったな」
「あれ、知り合い?」
そう聞くと、険しい顔でああ、と頷く。気のせいか一瞬、UFOの近くで3つの影が動いたような気がした。万丈目が離し始めたころにはまた見えなくなったから、たぶん気のせいだろう。
「お前にも見覚えがあるはずだが、こいつらは今年のノース校との対抗戦前にお前と河風夢想の邪魔をして俺が葵・クラディーとデュエルをしている間の時間稼ぎをしていた奴らのうちの2人だ」
ああ、なんかちょっと思い出した。確かにいたなあ、そんな3人組。3人の
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