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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第104話 大切な親友
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心の奥底でもその機微はあった。今が幸せすぎて……忘れていたんだ。リュウキの想いも聞いたけれど……自分にとって今この瞬間が何よりも大切。唯一の現実派この森の家で穏やかに暮らしていて……、そう、たとえこの世界からの脱出が叶わぬまま現実世界で肉体が死を迎えたとしても……。
―――……最後の瞬間まで、この暮らしが続いてくれるなら、悔いはない。夢から覚めるのはもう少し後でも良い。
レイナはそう思いながら傍らで眠るリュウキの頬に触れた。……やっぱり、とても可愛い。とても強いのに……格好良いのに、可愛い。とても贅沢な組み合わせだ。そして、心に傷も持っていて、逆に守ってあげたくなる。そう……弟の様に思う瞬間だってある。……こう想ってると、リュウキに知られたら、怒られちゃいそうだけれど。レイナは更にリュウキの顔に近づけて呟く。
「大好きだからね……リュウキ君……。ずっと、ずっと、一緒に……」
「……ん。……うん」
「ッ!!」
まさかのタイミングで、返答が来たことにレイナは驚き、リュウキの顔を再び見た。でもどうやらそれは、彼の寝言の様だ。でも……このタイミングでそんな事ってあるんだ……。っとレイナは思わず笑ってしまっていた。
「あはっ………」
レイナはそっと、リュウキの傍に寄り添った。もう、あと数分程度だと思うけれど。
彼が目を覚ますその瞬間まで……、この心地良い幸せな温もりを……と。
――……そして、その数分後。
AM 8:00
「ん……」
リュウキは設定していた起床アラームと共に目を覚ました。
アラームが鳴ったから起きたのか、リュウキが起きたからアラームが鳴ったのか……。解らないほど正確で。……一体どう言う身体の構造してるんだこいつは、と思わず思ってしまう。
「……あ、あれ……」
目を覚まし、身体を動かそうとしたとき、右腕に?まれている様な感じがした……。そして、柔らかな感触と、温かなぬくもりも感じる。横目で見て見ると。
「すぅ……すぅ……」
レイナが、自分の腕を抱き眠っていたんだ。……ここまでくれば抱き枕にされていると言っていいだろう。
「……ふふ」
リュウキは、空いた方の手で彼女の頭を撫でた。
くすぐったそうにしながら、ふにゃりと顔を歪ませていたが、その行為が気持ち良いのか、直ぐに微笑む。この時、リュウキはあることに気がついた。
「……そういえば、レイナの寝顔は久しぶりに見た気がする……な」
頬に手を沿え、そう呟くリュウキ。
ここに来てからは殆ど毎日レイナが先に起きており、朝食の準備をしてくれている。時には彼女が起こしてくれてる事だって多々あるんだ。
「む……、なんだか悔しいな。いつも自分だけ見られ
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