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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第103話 血盟騎士団・リュウキ
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リュウキは左右に首を振る。必死に作っていた笑顔を、少し崩して。
「……ただ、たまに、本当に思うんだ。ここであった事。出会った初めての仲間達。……そして、レイナと出会えた事、それが全て……、全て儚い夢だったんじゃないか、……眼が覚めたら、全て無くなってしまう。……また、前の自分に戻ってしまうんじゃないかって。 知れたこの感情、この手に留めておきたい、いつまでも心に留めておきたいってずっと思っているんだ。 ……でも、それが泡の様に消えたりしないか……。本当にたまにそう思うんだ。だから……」
レイナが感じたリュウキの身体の僅かな震え、それはここから来ているようだった。……リュウキは、以前も震えていた事がある。それは、レイナを失いたくないと強く思ったあの時、強く震えた。
好きになったと、間違いなく想った彼女を、自分から遠ざけたい思う程に。
でも、今のそれは種類が違う。
それは、この世界が全て夢であって……、そして今あるこの大切な感情も泡の様に消えてなくなってしまうんじゃないのか?と頭の片隅に残ってしまった。
でも、そんな事は無い。
今日も一日が始まるし、攻略も始まっている。レイナやアスナ、キリト達との物語もつづいているんだ。これまでも、そう強く思ってそんな気持ちを一蹴してきたけれど、頭の片隅にはどうしても、その恐怖が残っているんだ。
彼女を失いたくないと言う気持ちと共に。
「んっ……」
レイナはリュウキの唇にそっと自分の唇を当てた。短いけれど……それはとても優しいキス。
「……リュウキ君。私はここにいるよ。……ずっとずっと、貴方の傍にいる。……それにリュウキ君の言うとおりで、この世界が例え夢だったとしても……。夢が醒めてしまったとしても、私は貴方の事、思い続けるよ。そして、夢から覚めても絶対にリュウキ君に会いに行く。絶対に……っ。リュウキ君を探し出してみせるから……」
真っ直ぐな瞳でと自分の瞳を覗き込む彼女の眼はとても美しかった。そうだ……、彼女はとても強い女性なんだ。自分を救ってくれたかけがえの無い女性。自分にとっての光。
例え……暗闇の中に放り出されたとしても……、この光を見失う事なんてありえないんだ。これまでも、きっと、これからも……。
「……そう、だね」
だから、リュウキも彼女に微笑みかけた。心からの笑顔で。
「やっぱり、レイナは光だよ。優しく包み込んでくれる光」
レイナの身体をぎゅっ……と抱きしめた。見失わないように、……彼女の存在を忘れない様に。夢から醒める様な事があっても、絶対に思い出せる様に。
「ありがとう。……ほんとに心が弱くなってるみたいだな。オレは」
「……いくらリュウキ君だって、ひとりの人間だもん。不安になっ
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