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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第101話 殺意と純白の天使
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そして、キリトが出て行って、更に時間が……、と言ってもそこまでは経っていない。恐らく通常の歩行速度であれば、迷宮区にすら到達出来てないであろう時間だ。時間が物凄くゆっくりに感じているのは、ここに居る副団長様だけだろう。
「………」
アスナはと言うとこの部屋を右へ左へ……、落ち着きが無くうろうろしていた。たまに外を見ては座ったり立てったり。部屋から出て行ったかと思ったら、直ぐに帰ってきたり。
正直、見ていられないとリュウキは思っていた。
まぁ……通常の人なら『いい加減、鬱陶しいわ!』って言いそうだけれど、相手はアスナだ。きっと誰もそんな事は言えないだろう。……同姓ならまだしも。
「はぁ……アスナ」
「は、はいっ!?」
突然呼ばれたからか、驚いていた様だ。反動で、アスナは背筋を ぴんっ!! っと伸ばしている。実は、さっきまで、レイナもここに、いたのだけどギルドの経理部に呼ばれて出て行ったのだ。
だから、この部屋にいるのはアスナとリュウキの2人。
この2人だけ、と言うのはこれまでに合った事は無く、随分と珍しい場面でもある。そんな組み合わせだったのだ。
「ふぅ……、キリトが心配なのは解るが、少し落ち着けよ」
「で、でも〜〜……」
アスナはリュウキの言葉でも気が気じゃない様子だ。
彼女にとって、キリトと言う相手は、やっと想いが伝わった相手。だからずっと、傍にいたくて……、そして、同じギルドになれた。……だけど、今は傍にいられなくて。凄くモヤモヤしていて、そして心配で。そんな想いで、頭の中がいっぱいなんだろう。
……リュウキにとってレイナを想う気持ちに通じるものもある。それは、レイナとしても同じだろう。
だから、レイナは出ていく時も、アスナに色々と落ち着くようにと言って出て行った。
効果は今ひとつの様だったけれど。
「ん。そうだ。心配ならキリトの位置をマップでモニターすると良い。聞いた所によると、キリト達は、3人での行動だそうだ。アイツなら大丈夫だろうが……、味気ないマップ情報だけど、見ていれば安心も出来るだろう?」
リュウキは、いつもレイナにしている様にアスナの頭を軽く二度三度叩いた。
叩く度“ぽふっ”と、アスナの綺麗な栗色の髪が鳴っている様だ。レイナと同じで、随分と柔らかく綺麗な髪。癖になってしまいそうだ。と一瞬思ったが……、リュウキは直ぐに離した。
アスナは顔を上げると……自分の頭に手を置き、少し恥かしそうにして頷いた。
そしてアスナは、リュウキに触られた頭に手をやりながら。
「もぅ……女の子の頭をそう簡単に撫でちゃ駄目じゃない……。それに、レイにこんな所見られたら、すっごく怒られちゃうよ? ……あの子は、私と同じ位、直ぐに
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