九校戦編〈下〉
九校戦九日目(4)×対ジェネレーター戦からの対ドウター戦
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」
「場外ホームランとは今では余り使わない言葉ですな。通常なら衝撃で意識を失くすか、恐怖かパニックとなり為す術もなく落下という状況をどうするかは見物ですな。それと『ジェネレーター』について詳しい事は繁留が知っているみたいだけど、僕より説明が上手いんじゃないのかな」
すぐ近くにいたであろう響子と繁留の二人と合流を果たしたが、今回の八雲は坊主で本来なら俗世を関わらないはずだが今こうして俺の手伝いとしてここに来ている。似非坊主とも言われるが、今の格好は法衣を纏ったモノではなく私服を着ているとてもレアな服装をしている。
「久々に見たが今回の役が坊主とは、僕的にもその格好自体がとてもレアだと思うね。僕らと同じ記憶共有者同士だし、知っておいて損はないから説明するよ。『ジェネレーター』は脳外科手術と呪術的に精製された薬品投与によって、意識と感情を奪い去って思考活動を特定方向に統制される事で魔法発動を妨げる様々な精神作用が起こらないようになっている」
「精神作用というと、僕で言うなら雑念かな?」
「そうね。雑念が起きないように調整された個体で、実戦では安定的に魔法が使えるように仕上げた生体兵器。魔法を発生される道具の事をジェネレーターって言うんだけど、改造された魔法師だから道具に恐怖やパニックという事には縁が無いモノよ」
八雲に説明をしていると、ちょうどホームランからの慣性中和魔法を発動しようとしていた。減速して急ブレーキをしたとしても、ダメージは避けられないが慣性を低減させて衝突のダメージを和らげる事が出来るという計算を瞬時にやってみせた。呪薬の効果は意志・感情・知覚能力の調整や身体機能向上にて、脚のバネや腹筋と背筋に両腕まで使って落下速度吸収して見せた。
「あの段階から間に合わせるとは大したモノだが、織斑少将にはどう見えましたかな?」
両手両足を地に付けたまま声のした方へ顔を上げた十七号だったが、自分を投げ飛ばした連の姿を確認と同時に後ろに俺らがいる事を察知した様子だった。
「普通なら血溜まりが出来てオジャンだが、生体兵器であっても及第点かな。お前は何者だ?と言わなくとも分かっているつもりさ・・・・ドウターという霊に取り付かれた生体兵器よ」
笑みを浮かべた連は、独立魔装大隊大尉は獣のような両手両足を地面に付けた十七号を観察しながら俺に振ったのだった。そして心眼で生体兵器に浮かぶドウターを見つけた事で、俺らは対ドウター戦用の武器を取り出したのだった。俺と八雲はエクスカリバーを抜いた状態で、繁留はライフルにメモリを差した状態で銃口を向けて、響子は部分展開させながらライフルビットやシールドビットを取り出した。
「それにしても、同じ高さから跳び下りて手も付いてない連もどうかと思うが、俺らだとそれが普通だと見えてし
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