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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第32話 真夜中の戦い
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いる様な態度、それらの全てが癇に障ったのか、ジャックに掴みかかるように詰め寄ってきた。
(まったく……あいつら、マジで軽率すぎだ… だが 泳がせるか……。出方を探るって言うのに好都合だ)
リーダー格の男は、加わる事はせず、傍観に徹するのだった。
男達が迫る中で、ジャックはゆっくりとした動きで視線を動かした。
『ん… 俺は基本的に争いは好まんのだが……』
「なんだ? あ? 怖がってんのか? コラ!」
男の内の1人が、更に詰め寄り、胸ぐらを掴もうとしたが。
『……あんな幼気な女の子を乱暴するような輩を見逃すほど人でなしじゃないんでな』
男が掴みかかった手は空を切る。まるで、目の前からいなくなった様な感覚に見舞われてしまった。
そして、ドボッ!! と言う変な音、鈍い音が響いたか、と思った瞬間だ。腹部に言いようのない痛みが走った。 そして、ボキボキボキッ………と 何かが折れる様な音も。
「がッ はッ!!」
ジャックは、身体をコマの様に回しながら、回転。男の腕を躱し、遠心力を利用し、脇腹に回し蹴りを喰らわせたのだ。勿論、その衝撃をいなしたりする事は出来ず、まともに受けた男は。夜の闇へ吹き飛んでいった。
「て、! てめぇ!! よくも やりやがったな!!!」
もう1人の男は、完全に人間形態を解き、妖の姿となって襲い掛かった。
『…この姿は…。 半漁人……か? 山の中でご苦労な事だな』
男の正体を把握した。青っぽい姿に、鱗の様な肌、それらが示すのは、ジャックの言うとおり、半魚人だ。その妖の特性を考えたジャックは攻撃態勢に入った。
迫る右手の爪を、最短の動きで躱すと。 人差し指に魔力… 雷の力を集中させる。
『迸れよ……雷洸』
指先を密着させ… 纏わせた雷の力を解放した。
「ぎゃああああ!!!」
雷の力は、一瞬で男の体内の隅々まで走る。その雷撃は、体の内から焦がし……倒した。身体から、ブスブスブス〜〜っと、焦げて煙を上げながら倒れ伏す。
(……まあ、妖だし? これくらいじゃ死なんだろ。(多分だけど)……これだったら指先だけの魔力ですむ。
自然界
(
ロギア
)
の力を使うのは少々…ってか、結構疲れるからな)
そして、焦げて倒れている男の体を蹴っ飛ばしてどかせると、最後の1人の男の方に向いた。そう、リーダー格の男の方に。
その男は…仲間がやられたにもかかわらず、不敵に笑っていた。
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