入学式
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「あの・・・ありがとうございました」
「ん?ああ、別にどうだっていいさ。それより早くしないと初日早々遅刻だぜ?」
「あ、そうでした!急がないと!!」
つい急ごうと焦ってしまい、足がもつれる。
当然、こけた。
「・・・お・・・おい、大丈夫か・・・」
「・・・」
「な・・・なあ・・・その・・・」
「・・・!」
「・・・え?なんで・・・走ったし・・・」
「うぅ・・・何とか間に合ったけど・・・」
結構悪目立ちしてしまった・・・。
恥ずかしいよー・・・。
しかも、せっかく助けてくれたあの謎のイケメンにもお礼言えなかったし・・・。
しかも、最後こけるとか・・・我ながら情けない・・・。
「あの・・・雪菜さん・・・であってたっけ」
「ひゃ・・・ひゃい!?なんでひょうか!!」
「・・・」
「・・・」
もういやだよー・・・。
思わず噛んじゃったし・・・。
絶対引かれた!絶対「こいつ何かんでんの、キッモ!!」とか思われた・・・。
「うぅ・・・」
「その・・・ね!大丈夫だから!私何も聞いてないから!!」
しかも気使わせちゃったし・・・。
どうしてこうドジばっかり・・・。
「あのー・・・元気出して?」
「うぅ・・・ありがとうございますー・・・」
背中をさすってくれる・・・。
いい人だなー・・・。
「人・・・よんでるから・・・ね?ほら、あそこで立ってる男の人・・・」
「あ・・・」
そこに立っていたのは朝のイケメン。
まさかこんなベッタベタな展開があるとは・・・。
「だから早くいってあげて?」
「わ、わかりました!ありがとうございます!」
「あ・・・走ったらあぶな・・・っ!」
うぅ・・・。
また焦ってこけちゃった・・・。
痛いのと恥ずかしいのとの二重の意味でつらいよー・・・。
「お・・・おい・・・大丈夫か?」
朝のイケメンさんが手を差し伸べてくれる。
優しいなー・・・。
「大丈夫です・・・。ちょっと床の強度実験をしていただけです」
「そ・・・そうか・・・。それはそうと、これ、お前のだろ?」
といって、みせられたのはお気に入りの髪飾り。
え!?嘘!?
つ・・・ついてない・・・。
なんでそんなことにも気づいてないんだろ・・・。
「はい・・・そう
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