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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第99話 神聖剣 vs 二刀流
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板のような数字カウンターが《0》になった瞬間。
弾かれた様にキリトが真っ先に動いた。
目にも止まらぬ速度、姿勢を低くしさながら得物を刈る獣の様に飛び出したのだ。あの起動から推察するにキリトが選択したそれは 二刀流突撃技 ≪ダブルサーキュラー≫
相手がどう出るか解らない、そして何よりも初撃。その選択は間違ってはいないと思った。その素早い速度のままにヒースクリフに切り込むが、それを読んでいたヒースクリフは弾き返していた。
「……一先ずは、挨拶代わり、か」
リュウキは2人を視ながらそう呟く。リュウキ自身の腕も震えていた。まるで、自分自身も混ざりたい衝動を抑えているかのように。
デュエルはまだまだ序の口。
ヒースクリフは、その巨大な盾に隠れ突進を始めた。身体の8割方がその盾に隠れた状態。つまりは手に持っているであろう剣も見えないのだ。攻撃に転じるその瞬間を見極めなければあっさりと喰らってしまうだろう。
そして、正面からの攻撃も8割以上は防がれる。
だから、次にキリトがとった行動は右側へ素早く回避した。それはセオリーだ。盾の方向へと回り込めば正面からでは解らなかった初期軌道がわかり、攻撃に対処する余裕も生まれる。……が、ここで予想外の事が起こっていた。
「!」
リュウキも思わず目を見開く。ヒースクリフは盾自体を水平に構えるとそのままとがった先端で突き攻撃を放っていたのだ。本来盾の役目は防御だ。それは今までの片手直剣スキルでもそれ以外では無かった。それがヒースクリフは盾を武器として扱っているのだ。キリトは警戒していなかった盾での殴り攻撃を喰らっていた。
いや……あの一瞬で後方へと飛んだのだろう。大袈裟に飛距離はあるがHPも殆ど減らず、そして無事に着地も出来ていた。
だが……まさかの攻撃手段に動揺は隠せられない様だ。
「あの盾……、攻撃判定があるのか」
リュウキはそう呟く。これではキリトの左右二択の攻撃が出来ると言う有利性も危うくなってしまうのだ。
「……まるで盾と剣の二刀流だな」
「だ、団長が盾で攻撃するなんて……」
「うん……」
アスナとレイナの2人も驚きを隠せない様だ。これまででも、盾での攻撃は二人も知らなかったから。幸いなのが、盾はあくまで防御の役割。故に攻撃力は、剣よりは劣ると言う事だった。
その後も一進一退の攻防が続く。
ヒースクリフの≪双・閃光≫のアスナ・レイナもかくやという速度での突きを連続。キリトも片手の剣は防御に使い、残った剣で≪ヴォーパル・ストライク≫を放ち応戦。その衝撃音はまるでジェットエンジンのようなサウンド、そして赤い光芒を伴
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