第八章
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「かなりやられてるぜ」
「そうですか」
「悪いが整備頼むな」
「わかりました、それじゃあ」
「そういうことでな」
こう整備兵に言ってだ、そのうえで。
ブロッサムはエリック、そしてクローリーを連れて宿舎に入ってだった。そのまままずはじっくりと寝た。そして。
三人は夕刻に起きてだ、夕日を見てだった。
エリックがだ、ブロッサムに問うた。
「これで、ですね」
「ああ、俺達の仕事はな」
「終わりですね」
「とりあえず数日はな」
この間はというのだ。
「お役御免だ」
「そうですよね」
「昼間の連中は出撃してるみたいですよ」
クローリーもブロッサムに言った、見れば基地にある航空機昼のものは殆ど残っていない。
「既に」
「そうか、待ちに待った晴れだからか」
「ここぞとばかりにです」
「皆出たんだな」
「それでドイツの連中を攻撃してるみたいです」
「空からの攻撃があるとな」
まさにそれだけでだ。
「勝てるからな」
「その通りですね」
「これで奴等の動きは止まる」
ドイツ軍の攻撃、それがというのだ。
「後はな」
「反撃ですね」
「こっちの」
「後はもう、ですね」
「俺達の勝ちですね」
「そうなるな、それで俺達は一機で頑張ったからな」
だからと言うのだった。
「ボーナスも貰えるぞ」
「生き残ったかいがありましたね」
「昨日はどうなるかって思いましたけれど」
「敵の夜間戦闘機が来て高射砲が来て」
「洒落になっていなかったですけれど」
「ああ、これで一機だけの出撃も終わりだ」
晴れて、とだ。ブロッサムは笑って述べた。
「やれやれだ」
「やっぱり一機だけの出撃はすべきじゃないですね」
「それだけで死にそうな経験が出来ますね」
「全くだ、一匹狼ならぬ一匹蜘蛛はな」
ここでもまただった、彼等の機体の話になった。
「実際はよくないな」
「ですね、潰されるだけです」
「毒は持っていても」
「一機は大変ですよ」
「やっぱり何匹かいないと」
「ああ、あと俺達の機体はどうなったんだ?」
ブロッサムはここで彼等の愛機のことを思い出した。
「結構やられてたけれどな」
「あっ、中尉の機体でしたら」
ここで整備兵が来てブロッサムに言って来た。
「結構やられてまして」
「出撃出来ないか」
「いえ、別の機体がありますから」
「それに乗ってか」
「出撃してもらいます、司令が仰っていました」
「そうか、休むことは出来ないんだな」
「今日は出撃はないですけれど」
それでもと言う整備兵だった、ブロッサムだけでなく共に乗るエリックとクローリーに対しても話した言葉だ。
「また出てもらいます」
「戦争が終わるまではか」
「そうなります」
「そうか、まあ一機だけで
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