第三章
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「いいな、最高級のバーボンをだ」
「三人で飲みますか」
「生きて帰って」
「そうするからな」
二人の部下に言ってだ、ブロッサムは前線の上空まで来た。すると下に火が見えた。その火に照らされてだった。
戦車、それに装甲車が見える。他には。
「列車砲もありますね」
「近くに高射砲もありますよ」
「列車砲なんて我が軍はこっちには持って来てないですから」
「どう考えても」
「ドイツ軍だな」
彼等の陣地だというのだ。
「間違いなくな」
「はい、それじゃあ」
「これからですな」
「攻撃ですね」
「爆撃で」
「爆弾はある」
それを搭載しているのだ、Pー61は双胴双発の大型戦闘機であり爆弾も搭載出来るのだ。それで三人の機体も今爆弾を搭載しているのだ。
それでだ、その爆弾でというのだ。
「これを列車砲に浴びせてな
「機銃で高射砲だのを攻撃して」
「それで潰しますか」
「そうする、敵機の反応はない」
敵の夜間戦闘機のそれはというのだ。
「陸の方も気付いていない」
「まさに、ですね」
「絶好の好機ですね」
「敵軍も女も好機は逃すなってな」
ブロッサムはにやりと笑ってこんなことも言った。
「俺もワイフを捕まえた時はそうだったからな」
「ミズーリにいる奥さんですね」
「結婚してからこっちに来たんですね」
「娘も生まれた、ならな」
「手柄を立てて、ですね」
「英雄として帰りますか」
「そうするぞ、御前等も一緒だ」
生還のことまで話してだ、そのうえで。
ブロッサムは愛機を闇の中進ませた、まるで昼の晴天の中を飛んでいる様に軽快にだ。そのうえでだった。
高射砲のところに行くと急降下した、そして。
その真上で爆弾を落としてから急上昇した。そこからだった。
また降下して機体の下部にある一二・七ミリと上の回転砲塔に備わっている二十ミリ、それぞれ四連となっている機銃と機関砲でだった。
高射砲達も攻撃した、そのうえで。
銃弾がなくなるとだ、素早くだった。
戻った、この時ブロッサムは二人に言った。
「いいか、それじゃあな」
「はい、爆弾も落として機銃も使いましたし」
「二十ミリまで」
「後は、ですね」
「帰るだけですね」
「もう全速力で逃げるぞ」
攻撃する手段がなくなったからだというのだ。
「それじゃあな」
「生きて帰る」
「それだけですね」
「そういうことだ、敵が来てもな」
敵の夜間戦闘機がだ。
「逃げるだけだからな」
「もう銃弾もないですから」
「それしかないですね」
「だからな」
もう逃げるしかない、このことがわかっているからだった。
「今日はこれで終わりだ」
「わかりました」
「それではですね」
「また明日だ」
明日の夜にとい
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