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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第97話 ユニークスキル
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けが声を荒げた。
「ッ! こんなんがBOSS攻略って言えるかよッ! ……クソッ、コーバッツの馬鹿野郎ッ、死んじまったら、何にもならねえだろうが……」
声を荒げたのは最初だけ。クラインは、声を荒げる代わりに更に表情を歪めた。その表情は悔しいのと……無謀な戦いを挑んだリーダーへの憤怒……そして悲しみだった。彼が生きてさえいれば、そのわからず屋な顔を何度でも殴りつけて説教をしたい。だが……もう、何処にもいないんだ。SAOはおろか、現実世界でも。生き残った軍のメンバーも、心身ともに疲れきり倒れこんでいた。
中には……仲間の死に涙するものもいた。
「ッ……!」
クラインは顔を振り、両頬を手でぱちんと叩き、表情を元に戻した。もう、怒ったり悲しんだりするのは止めだ。最大の功労者2人を労わなきゃならないんだ。
……というより、クラインには気にかかることがあった。
「……そりゃそうと! キリト! さっきのは、一体何なんだよ!」
真横で立っているキリトにそう聞いた。クラインが言うそれは、キリトが勝負の後半から終盤戦で見せたあの≪スキル≫の事だろう。キリトは、誤魔化しきろうと思っていたのだがクラインに此処まで言われて、知らぬ存ぜぬとはもういかない。
「あ……、やっぱ、言わなきゃ駄目か?」
「ったりめーだろ! 見たことねえぞあんなの!!」
そのクラインの問いに……レイナとアスナ以外皆がキリトに集中した。そして皆が沈黙して、キリトの言葉を待った。あの異常なまでのスキルは誰も見た事が無い。クラインが言わずとも皆がそう思っていたのだから。
まだ、迷っているであろうキリトを、そして周囲を見たリュウキは深くため息を吐き。
「もう無理だ諦めろ……。この公衆の面前で出した以上は……な?」
キリトに言っていた。その言葉に“はっ”としたキリトは半ば諦める仕草をしていた。
「……ああ、そうだよな」
そしてキリトはリュウキの言葉に頷くと続ける。
「……エクストラ・スキルだよ。《二刀流》」
その言葉に、場は『おお……!』 と響めきが軍の生き残りやクラインの仲間の間に流れた。通常様々な武器スキルは系統だった修行によって段階的に習得する事ができる。その中で、例えば剣なら、基本の片手直剣スキルがある程度まで成長して更に条件を満たすと、新たな選択可能スキルとして≪細剣≫や≪両手剣≫などがリストに出現する。当然の興味を顔に浮かべ、クラインが急き込むように言った。
「しゅ、出現条件は??」
期待をしている様にクラインは聞いてくる。……だが、そのクラインの問いにキリトは首を左右に振った。
「それが解ってりゃもう公開してるよ」
それを聞いた目の前のカタナ使いも、『まぁそうだろうな
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