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Absolute Survival!! あぶさばっ!!
第二話 平和な平凡の終わり
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れる。
嫌だ、死にたくない。
助かりたい。なとしてでも、絶対に。
だから。
「動け俺の脚ッ!頼むから逃げてくれッ!動けぇぇぇぇッ!」
琉は決心したようにグッと両足に力を込めると、木刀を握ったまま自室を飛び出す。
そして滑り落ちるように階段を駆け下りると、まずはリビングに向かった。
リビングの中へと足を踏み入れた琉は、愕然と目を見開く。
半ば予想して、もしやと思って覚悟はしていた。
だが、現実にそれを見せつけられると、途方もない絶望が胸の内に広がっていくのが分かった。
リビングの床の上には、エプロンを着けた『母だったもの』が、しゃがみこんで何かを貪っている。
そして『母だったもの』のちょうど真下には、身体の肉をところどころ引きちぎられて、恐怖と痛みに顔を歪めて死んでいる父の姿があった。
琉はまたこみ上げてきた吐き気をどうにか抑え込み、二人の姿から慌てて目をそらす。
今は。
今だけは、現実から目を逸らさなければならない。なるべく考えないようにしなければならない。
そうしないと、泣いて、吐いて、叫んでしまう。
膝を折って、絶望に酔いしれてしまう。
そうなれば、音を聞きつけた『奴ら』は喜んで仲間に迎え入れてくれるだろう。
しかし、それだけは嫌だ。
絶対に、仲間になんてなってやらない。
琉は二人をなるべく見ないようにして、台所へと慎重に足を運ぶ。
どうやら、『母だったもの』はこちらに気が付いていないようだ。一心不乱に父を貪っている。
琉はなるべく音をたてないようにキッチンの棚からありったけの包丁を取り出すと、刃にカバーが掛けられていることを確認して、学生ズボンの裾にねじ込む。
「(あとは……何が必要か……)」
キッチンを見回すと、冷蔵庫が目に留まる。
琉は静かに冷蔵庫の扉を開けて、中身をざっと確認した。
「(野菜、調味料、生鮮食品、冷凍食品は持っていけない……。………あ、これは……)」
琉が手に取ったのは、数本のチョコバー。
これは妹の夏帆が大好きだったもので、琉もよく分けてもらっていたものだ。
唐突に夏帆のことを思い出し、琉の目からは大粒の涙が零れてくる。
いくら夏帆がおかしくなってしまったとは言え、自分のこの手で殺してしまったのだ。
今更ながらに人を殺したという実感が湧いてくる。しかも、血のつながった家族を、だ。
あまりそのことについては考えないようにしていたが、一度思い返すとその恐怖と罪悪感は凄まじい。心を押しつぶすような罪悪感が、とめどなく湧き出てくる。
「夏帆…………」
懺悔のように、唇を震わせ
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