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Absolute Survival!! あぶさばっ!!
第二話 平和な平凡の終わり
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ゴロと転がり始める。

 数分間も転がった後、琉はパタと転がるのを止めた。

 頭の上で開け放たれた窓から、五月の爽やかな風が流れ込んでくる。

 陽が沈むにはまだ早い時間だが、太陽の光は影を潜め、部屋には涼しい空気が満ち足りているよう。


 うつらうつらとしていた琉は、いつの間にか深い眠りへと落ちていった。


     









―――――――ドンッ ドンドンッ、ドン…………。




 鈍く、重い音。


 それは何かが扉にぶつかり続けているような、まるでノックでもしているかのようなくぐもった、音。

「な、んだ……。今何時だと…………思って」

 寝言のように呟いた琉は、そこでハッと目が覚める。

 ガバッとベッドから身を起こした琉は、窓の外が真っ暗になっていることに気が付いた。

 急いで時計を見ると、時刻は夜の八時。

「(……気付かないうちに寝ていたのか……。……母さんは起こさなかったのか?)」

 琉の家は晩ご飯が六時と比較的早いので、そのくらいの時間には母が起こしにくるものだと思っていた。

 それがこんな時間まで放っておくとは、あの母の性格からしてあまり考えにくいのだが……






――――――ドンドンッ ドンッ――――――



「?!」

 突然響いた音にビクリと肩を震わせて驚いた琉は、音の原因である部屋の扉に視線を向ける。

「……誰だ?母さん?」

 琉が訝しげに尋ねるも、扉の外から返事は、無い。相変わらず『ドンッ、ドンッ』と扉を叩く音だけが部屋の中にこだまする。

「…………?」

――――夏帆のイタズラだろうか?それとも母が悪ノリしているだけ?

 そんなことを考えながら扉まで歩き、ドアノブに手を掛ける。

 念の為「ねぇ、開けるよ」とだけ断り、慎重にドアノブを回して少しだけ手前に引く。

 と、



「―――――――――――ッ?!」



 扉の外に居たのは、妹の夏帆。

 琉が少しだけ開けた扉の隙間から、顔の半分だけがこちらを見上げている。

 しかし、それは本当に夏帆なのか?

 そう疑ってしまう程に、今の夏帆は、様子とその姿が異様だった。

 こちらを見上げている瞳は真っ黒に染まって、瞳孔だけが不気味な朱色に輝いている。

 いつも明るく笑っていた口元は、今や歯をむき出しにして涎と赤黒い液体をぼたぼたと滴らせているのだ。

 そして何よりも目を引くのが、その立居姿だった。

 脱力でもしているかのように両腕をだらんとぶら下げ、かくんかくんと揺れ動く頭部は、まるで傀儡師に操られている人形のよう。

 不気味を通
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