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Absolute Survival!! あぶさばっ!!
第一話 普通の高校生☆
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「なぁ、琉」
黙々と弁当を食べ始めて数分後、颯が遠慮がちに口を開く。
「ん、なぁに?」
「今日の朝のニュース観たか?ほら、あの岡山県で住人が男に襲われたってやつ」
琉はしばしの逡巡の後、今朝父親が渋い顔で観ていたニュースの内容を思い出す。
「ああ、ざっとだけど観たよ。おかげで面倒そうな役割を押し付けられそうになった」
「なんだそれ?」
「いや、気にしないで。それより、そのニュースがどうしたの?最近じゃ珍しくもないと思うけど」
「いやぁさ、ほら、インタビューで言ってたじゃん。男に噛まれたとかなんとかって」
「うん、言ってた気がするね」
琉の返答を聞いて、颯がもったいつけたようにニヤリと笑う。
「ふふふ……。なんと、うちの親父がこっそり教えてくれたんだな、これが!」
「何を?…………って、ああ。そう言えば、颯ちゃんのお父さんは警察官だったね」
そうだ、確か颯の父親は市の交番に勤める巡査官だった気がする。
ちなみに颯には四つ歳の離れた兄と、十二歳離れた妹が居る。兄も父親と同じように警察官で、妹の方は市内の小学校に通っている。
「うむ。それで事件のことなんだが、凄く面白いことになってるっぽいぜ」
「面白いこと?」
「ああ。襲われて病院に搬送されえた被害者さん達がいただろ?なんと、そいつらが正気を失ったように暴れだしたんだとさ」
「へぇ……」
「病院の看護師さんが何人か怪我したらしい。んで、秘密裏に暴動鎮圧部隊が突入したんだよ」
琉はなるほど、と言うように肩をすくめてみせる。
これがニュースに流れていない裏の部分というやつか。しかし、こんな秘密にされているものをほいほいと他人に喋ってしまってもいいのだろうか、と琉が思っていると、その心情を察したのか「バレなきゃおけ」と颯がペロッと舌を出して親指を立ててきた。
琉は颯のあっけらかんとした様子に苦笑しつつ、続きをどうぞとでも言うように顎をしゃくる。
「おう。んで暴動鎮圧部隊が病院に突入したんだが、事件の被害者や数人の入院していた患者たちが忽然と姿を眩ましていたらしいんだ。今も捜索は行われているらしいが、まだ一人も保護されてないって、朝親父が言ってた」
「はぁ……そんなことが起きてたんだね」
「なんだよ琉、テンションが低いじゃねぇか」
「そう?」
「ああ!こんな話を聞いたら、あれを思い出すだろうあれを!」
「あれ?」
「??」とハテナマークを浮かべる琉に、興奮した顔つきで颯がグイッと顔を近づける。
「ゾンビだよゾンビ!ほらぁ、何か噛まれたら感染するってあるだろ!この事件、もしかしたら裏でアン○レラ社とかが動いているのかもしれ
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