暁 〜小説投稿サイト〜
Absolute Survival!! あぶさばっ!!
第一話 普通の高校生☆
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秒おいてパッと明るくなったテレビの画面に、朝のNHKニュースキャスターが真剣な面持ちで昨日起こった事件などを喋っている姿が映った。

 まだ眠気が抜けきっていないのか、琉はさほど興味もなさそうにざっとニュース番組を眺める。

 特に面白そうなニュースが無かったのか、琉がテレビ画面から目を離して食事に集中していると、対面に座っている父から「む……」と低い唸り声が聞こえてきた。

 琉が不思議に思って顔を上げると、父の目はテレビに釘付けになっている。

 つられて琉ももう一度視線をテレビに向けると、先程のニュースキャスターが何やら沈痛な面持ちで次のニュースを報道しているところだった。


『―――次のニュースです。昨日の午後六時ごろ、岡山県北部にある山岳地帯にて、不審な男性が目撃されとの情報が入ってきました。目撃したのは近隣の住人達で、証言によると「突然掴みかかってきて、噛みつかれた」や「奇声を上げながら襲いかかってきた」などと複数の被害者も出ており、襲い掛かられた全員が病院へと搬送されました。襲いかかってきたという男性は、いまだに逮捕されておらず、警察局は傷害事件として捜査を進めているということです。――――次のニュースです。先月から話題となっていた、グリーンランドにて発見された最古の原人に――――』


 特に気にするほどの事件でもなかったため、琉がぼんやりとニュースを見ながらスクランブルエッグにとりかかっていると、母がキッチンから出てきて「あらぁ」と呑気な声を上げた。

「最近は物騒な話が多いわねぇ。琉は男の子だからいいとして、夏帆は女の子だから気を付けないと、ねぇあなた」

 母が父に話を振ると、父は厳つい顔を崩さずに「うむ」と頷く。

「いかに夏帆が部活で帰宅が遅れるからと言っても、午後六時以降は許容できんな。琉、お前暇だろう。迎えには行ってはやらんのか」

「…………断る」

 半眼で睨みつけるように拒否した琉を見て、母がやれやれとでも言わんばかりにため息を吐く。

「少しはお兄ちゃんらしいところを見せたらどうなの、夏帆も女の子なのよ?ねー、夏帆〜」

「だよねー、お兄ちゃんはすこしくらい夏帆に優しくしてくれても良いと思う〜」

「だ、そうだ琉」

「…………」

 冗談なのか本気なのか分からない三人の言葉を軽く流し、琉はコーヒーへと口をつける。

 口内に広がる独特な苦みとミルクの仄かな甘みが、まだ覚醒しきっていなかった頭を叩き起こしてくれるようだ。

 コーヒーを一気に飲み干し、チラリと腕時計を見ると時刻は午前七時三十分。

 琉が時刻を確認したことに気が付いたのか、母が壁に掛けてある時計を見やると、思い出したように声を張り上げた。

「あら、そろそろ『袴田くん』
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