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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第91話 青眼の悪魔≪The Gleameyes≫
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と言う事が。名前に定冠詞がつくのはその証なのだから。
その綴りの読み方は《グリームアイズ》、直訳で輝く目。
「……姿を視れば直訳よりも相応しい名がありそうだな」
リュウキは引き抜いた極長剣を肩に担いだ。
「……青眼の悪魔、か」
リュウキがそう呟いたそれと殆ど同時だった。炎の行列が突然激しく揺らぎ、びりびりと振動が床にまで伝ってきた。その原因はヤツだ。
リュウキが言うように、《輝く目》と呼ぶよりは 《青い目をした悪魔》と呼ぶ方が相応しいだろう、その巨大な魔物が雄叫びを上げ、その巨体に似合わない速度で走り、距離をつめてきたのだ。
「うわああああ!!!」
「「きゃああああああ!!!」」
今回ばかりは、仕方が無い。
こんな迫力ある悪魔の姿・格好をしたモンスターなどRPGでは使い古して来たものだが、実際に体感してみれば、その迫力は無尽蔵だ。古来より人が恐れてきた悪魔が具現化しているのだから。アスナ、キリトはすかさず
戦術的撤退
(
バックエスケープ
)
。開いたままになっているその巨大な扉から逃げる!
だが、1人だけは違った。
「フッ……」
そうリュウキだ。彼はにやりと笑い、突進しながら大型の剣を振り上げてくるヤツを視て受けて経つ構えだったのだ。
「こい……青眼の悪魔」
リュウキにとっては歴戦の血が騒ぐと言わんばかりの表情だ。強敵であれば強敵であるほど、燃え上がる、そう極限まで。……だけど、そのBOSSと手合わせする事は叶わなかった。
何故なら……。
「きゃっ!きゃあああああ!!!!」
「ッッ!!れ、れいっ……!!!」
リュウキはまるで、連れ去られた?と錯覚してしまうかの様に、思いっきり引っ張られてしまったのだ。
そのリュウキの腕を思い切りつかみ引っ張るのはレイナだ。彼女の
筋力値
(
STR
)
では考えられない程の力がこの時右手に宿っていた。スピード、力、全てバランスよく成長させて来たリュウキでさえ、掴まれた腕を外す事が全く出来ず、為す術なくレイナに従うしかない程の力だった。
(……火事場の馬鹿力という言葉があるが……、デジタルの世界でそんなものあるのか?明らかにレイナのステータス以上だって、思うけど……)
リュウキはそう頭を過ぎっていた。レイナは、もう慌てて無我夢中で引っ張ってるから何言っても恐らくは離してくれない。だから、素直にレイナの手を握り返し、自分の脚で来た道を引き返して言った。
一目散に逃げたアスナとキリトは、迷宮区の中に設けられた安全エリアに並んで壁際にずるずるとへたり込んでいた。
「はぁ……ぷっ!」
「ぷっ!!」
2人は息を整えていたが……、どちらとも鳴く笑いがこみ上げてきた。冷静
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