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もし俺がFate/Zeroの世界でランサーのマスターになった場合
第十一槍
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発端だ。
てことはだ。下手したらアーチャーでてこない。そうなればバーサーカーも出てこない。

なんてこったい。

なら、できるだけ動くしかないではないか。

「全く、揃いも揃ってマスター自ら顔を出す奴があるか」

位置を特定されないように、幻術をかけて言葉をのべる。

「ほぉ、てことは貴様がランサーのマスターだな?」

「それくらい分からないなら、ただのアホだ」

『白水殿……』

『ランサーすまん。けど、これも必要なことだからさ』

「アインツベルンも堂々と姿を見せるとは、御三家の名が泣くぞ? ライダーのマスターはサーヴァントさえ御しきれていないとは……魔術師としてどうなんだ?」

明らかな挑発行為に、二騎のサーヴァントの表情が険しくなる様子が見てとれる。

「殺し合いの場に姿を見せるのは愚の骨頂。魔術師としての立場をわきまえた方がいい。……もっとも、セイバーのマスターはそれを分かっているみたいだがな」

「「っ!?」」

アイリスフィールとセイバーが驚愕を露にするなか、俺は視線をそこから外して倉庫街を見回した。
もちろんこれは衛宮切嗣に向けた言葉だ。
何故こうしたかについての理由としては、こうすることで、切嗣による暗殺行為をしづらくさせるためだ。
こちらはそちらのやることを分かっているというのを示すだけで、あちらは警戒して手を出しづらくなる。
そうすれば厄介な攻撃はやりにくくなるだろう。

「おう魔術師よ!!」

「ん?」

征服王が叫んだ。魔術師……というのは俺のことなのだろう。

「言いたいことを言ってくれたようだが、臆病風に吹かれて身を隠すものが、勇敢に戦場に姿を見せた勇者を笑う通りはなかろうて」

『白水殿……!!』

『落ちつけランサー。言いたいものには言わせておけ』

それに、一理ある。あるんだが……

「勇敢と無謀は違いものだと思うがな……」

聞こえないようにボソリと呟いた。

そして征服王は叫ぶ。まだ影からこそこそ見ているやつがいると。
セイバーとランサーの戦いに称賛を送り、またも征服王は叫んだ。

「尚も姿を見せぬ臆病者は、この征服王イスカンダルの、侮辱を免れ得ぬものと知れぇ!!」



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