目玉競技って何か意味深…
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ら俺は行くぞ」
俺はそれだけ言って缶を持ち、歩き出す――
「じゃあその顔の傷も葉山先輩に付けられたんですか?」
――前に足を止めた。
「てめぇ…何処かで見たのか…」
無意識に目が鋭くなる。
「ひっ……い、いえ…ネックウォーマーで隠してるから…傷でもあるのかな…と」
つまり、かまをかけられたと言うことか。
「……傷があるのはその通りだ。アイツが付けた傷じゃないがな…」
「そうですか…すみません、軽率でした」
「そう思うなら早く戻れ。もうすぐ女子競技の時間だ」
「あ、はい」
急いで戻っていく女子生徒。
何がしたかったのかは分からないが、強ち悪いやつではないのかもしれない。
そう思いながら運営委員のテントへと歩いていった。
「――遅い。何処で油を売っていたの?飲み物を買ってくると言う簡単な作業すらまともにこなせない木偶の坊立ったのかしら?木偶の滝君」
運営委員のテント。
いざ戻ってみれば即座に罵倒が飛んでくる始末だった。
「いや、これには深い訳があってだな…」
自販機の前で売ってましたとは言えない。
正直に言うことは美徳なのかもしれないが、ここで正直に言ってしまえば更なる罵倒が飛んでくるに違いない。
嘘はあまり好きではないが、ここは身を守るために使うしかない…!
「なら、何故こんなに遅くなったのかしら?」
雪ノ下は腕を組んで冷たい目線を向けてくる。
俺の一挙動すら見逃さないと言うその目は、明らかな『疑惑』を投げ掛けている。
「せ、先生と話してたんだよ」
「あら、どの先生かしら?名前で言わなければ分からないのだけど」
「あ、あー…最近物忘れが激しくてな…忘れちゃったと言いますか…な?」
「あら、貴方の頭はそんなことすらも忘れて足舞うほどに単細胞だったのね?認知症かしら?」
やばい、どんどん土坪にハマっていく…!
比企谷と由比ヶ浜は近寄らないように距離おいてるし!
仲間がピンチだぞ!助けろー!
「ほら、何かいってみなさい。
そこまでして隠そうとする理由は何かしら?」
ずい、と一歩詰め寄ってくる雪ノ下。
こうなれば最近呼んだラノベの主人公を灯影するしかねぇ…!
………確か女の子と話すときはまず服装を誉めるんだよな?
「そ、それよりもその格好は似合ってるよな!雪ノ下の可愛さを一層際立たせているし!」
「っ……そんなことで言い逃れが出来ると思ってるの?」
……ん?ちょっと揺らいだ?
もう少し続けてみるか…。
「いや、これは本心だよ雪ノ下。
確かに普段では見られない格好だが、下手なドレスとか礼装を想像するよりよっぽど綺麗だ」
「〜〜〜〜っ!??!?」
き、効いてる
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