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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第88話 キリト vs クラディール 真に相応しい者は
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と音がしそうなほど歯を噛み締めた後、憤懣やるかたないといった様子で口を開いていた。
「アスナ様、レイナ様。勝手なことをされては困ります!」
ヒステリックな調子を帯びた甲高い声を響かせていた。その男の名はクラディール。
自称アスナ達の護衛騎士。
「さあ! アスナ様、レイナ様 ギルド本部まで戻りましょう!」
「嫌よ! 今日は活動日じゃないわよ!……大体、アンタなんで朝から家の前に張り込んでいるのよ!」
「そうだよ! 非常識もいい所じゃない!それに勝手な事ってなに! 私達は、今日ただパーティを組もうとしただけじゃない!!」
アスナとレイナは口をそろえてそう言っていた。どうやら、突然家の前に現れて驚いた2人は慌てて逃げてきた。だからこそ、さっきの様な場面になったのだろう。
「こんな事もあろうかと私は1ヶ月程前から、ずっとセルムブルクで早朝より監視の任務についておりました。そして、レイナ様、貴女のご結婚……そちらも知っておりましたが、その行動。ギルドの活性を著しく損なう行動だと思わなかったのですか!?」
得意気なクラディールの返事に唖然とせずにいられない。そして切れ気味な様子の2人。
「何であなたにそんな事まで言われなきゃならないの!! 私は私の意志でこの人と一緒にいくって決めたんだから!!」
レイナは、クラディールの物言いに真っ向からそう言い返した。
「……団長はレイの事は認めてるし、個人を尊重してる! それに……その家にまでってのは、団長の指示じゃないでしょう!!」
アスナも同じだった。表情は喜怒哀楽の内の怒の感情、それが全面に出ていた。
「……私はギルド全体のことを言っているのです! それに、私は貴女方、アスナ様とレイナ様の護衛です!それには当然ご自宅の監視も。だからこそ! そこの分不相応な輩が貴女方のご自宅に住まうなどと!!」
クラディールは、憤怒を表しながらそう言うが、レイナとアスナはそれ以上だった。
「「自宅の監視なんて含まれないわよ!!! ばかぁぁっ!!!」」
息の合ったその言葉。心底嫌悪している。当然だ。現実ならば ストーカー行為も同然。現実であれば、捕まって然るべき者なのだ。
と言うよりも、リュウキが帰っていっている姿を何度も見てるから、その時点で何か事件が起きなくて良かったと思える。
「ふぅ……聞き分けの無い事をおっしゃらないでください。本部に戻りますよ」
クラディールはそのまま、キリトとリュウキを無視しながらアスナとレイナの方へと手を伸ばす。だが、その手は掴む事は出来なかった。何故なら……、黙って見過ごす訳の無い二人がいたからだ。
「悪いな、今日はアンタらの副団長達は貸切なんだ。アスナ達の安全はオレが責任を持つよ。別に
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