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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第88話 キリト vs クラディール 真に相応しい者は
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 そして、時刻9:10。

 待ち合わせの時間を軽くオーバーしていた。

「来ないな……」

 だが、転移門から2人が現れる気配は一向に無かった。

「ん、珍しいな……」

 リュウキはそう呟いていた。レイナとアスナは、彼女達は本当に真面目だ。だから、遅れる時はこれまでは連絡が絶対にあったんだけれど、今回はメッセージは無いみたいだ。

 2人を待っている間に見かけるのは、勤勉な攻略組であろうメンバー達。次々ゲートから現れては迷宮区に向かって歩いていっていた。

 そして、更にその後 AM9:25。

 それまでも何度か光っていた転移門内部が再び青く光る。それは、テレポートの光。まあ、2人とも恐らくは他の攻略組のメンバーだろうと思っていたんだが。

 その瞬間。

「いやあああああ!!!! あ、危ないーー!!!」
「きゃあああああああ!!! よ、避けてーーーっ!!!」

 「うわあああああ!!!」
 「ッッ!!」

 通常ならば転移者はゲート内の地面に出現するはずの所が、地上から1mは有ろうと言う空中に人影が実体化したのだ。

 それで、そのまま2人に大激突したのだ。

 人影の数は2つ。そして、いるのはキリトとリュウキの2人。……丁度良い人数だったようだ。その2人は、狙い定めたように、キリトとリュウキにぶつかった。

「な……な………!?」

 キリトは、避ける受け止める間もない。思い切りぶつかり、石畳の地面にもちれながら倒れこんだ。

 それはリュウキも例外では無く支える事も堪える事も出来ずに、飛ばされ、倒れてしまった。そのまま石畳でしたたか後頭部を打つ2人。リュウキとキリトは少し離れてしまっていた。

 圏内である為、HPが減る事は無いが…… これが圏外であればHPバーが何ドットか削れただろう。

「……ッ。何なんだ? 一体……。ん……?」

 リュウキも身体を起こす。どうやら、何かがぶつかってきたのは理解できた。でも……ぶつかってきた時に、堪える事は出来なかったが、咄嗟に抱きとめる事は出来た。ぶつかるのを阻止し、受身を取る事はできなかったが……解った事があった。この抱きとめた感じと、そして考えてみれば先ほどの声。

「……レイナ?」
「う、う〜〜ん……」

 そのぶつかってきた人も結構な衝撃だったようで、ちょっと朦朧としていたけれど、その声を再び聞いたら、確信できた。一体誰がぶつかってきたのかを。
 そして、もう片方の人物の正体も。

「はぁ……どうしたんだ? レイナ……」

 リュウキは、レイナの背中を摩りながらそう言う。

「あ、リュウキ……君。大丈夫、ありがと……」

 どうやら、朦朧としていたレイナだったが、徐々に落ち着きを取り戻
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